僕は鳥屋(自称)であるが、同時にヘビ屋(自称)でもあり虫屋(自称)でもある。
虫についてはまた別の機会に話すとして、今回はヘビについて語っていきたい。
ヘビはとても魅力的な生き物である。手足もないのにスルスルと移動できるうえ、自分の頭より大きい獲物も丸吞みにする。1ヶ月以上何も食べなくても生きていけるし、ある種は体全体を使って相手を絞め殺し、ある種は毒を使って相手を殺す。いずれも人間にはない能力だ。
僕は小さい頃はむしろヘビは苦手だった。決して嫌いというわけではないが、近づいたり触ったりすることができなかったのだ。しかし今はヘビを見つけると捕まえずにはいられない状態になっている(毒ヘビは触れません。噛まれずにいられる自信がないので)。
ヘビを初めて捕まえたのは中学生の頃だったと思う。40cmほどのアオダイショウの幼蛇で、なんで捕まえようと思ったのかは覚えていない。アニマルプラネットなどに出てくる人たちがヘビを捕まえるときは首をつかんでいたので真似して首を軽くつかんだが、ヘビは頭を僕の手から引き抜こうと体を押し当てた。そのとき、その力強さに驚いた。幼蛇だからと軽くつかんでいたが、そのままスポンと引き抜かれ逃げられそうになった。慌ててもう一度つかんだがそのとき左手人差し指(だったはず)を噛まれてしまった。噛まれたときに自分が何を考えたかは覚えていない。それよりも歯形が上顎と下顎で異なっていたことのほうが衝撃的だった。下顎の歯形は2列だったのに対し上顎の歯形は4列だったのだ。後で調べたところヘビは上顎に2列目の歯を持っているという。
図にするとこんな感じ。指の上面(爪がある側)に上顎が、下面に下顎がくるかたちで噛まれた。赤い点が歯形。
このあたりからヘビを見つけたら捕まえるようになった。ちなみにヘビを捕まえるとき首をつかむのはあまり良くないらしい。首は急所なので強くつかむとヘビがダメージを受けるのはもちろん、ヘビも本気で反撃し噛みつこうとする。捕まえるときは胴体を持つと良いらしい。
今まで見た野生のヘビは14種(死体のみを除く)
アオダイショウ
シマヘビ
ジムグリ
ヤマカガシ
サキシママダラ
ホンハブ
サキシマハブ
ヤエヤマヒバァ
リュウキュウアオヘビ
ヒャン
ヒバカリ(死体のみ)
タカチホヘビ(死体のみ)
見つけたら捕まえるのはもちろん、写真も撮るようになった。
以下スマホで撮影したヘビの写真(トリミングしまくってます)
アオダイショウ
1番よく見る。もはやヘビといえばアオダイショウと言っても良いと思う。最大で2mに達するというがそこまで大きいものは見たことない。だいたいは1mを少し超えるくらいである。
以下3枚は大型の個体。
全長140cmほど(自分の身長と比較した推定値)の大型個体。しかし尾は途中で切れており10cmくらいしかなかった。尾が完全であれば全長はもっと長かっただろう。
こちらも140cmくらい。しかし尾は上の個体より長かった(それでも先端は切れていたが)。
今まで見たなかでは最大の個体。自分の身長(162cm)をわずかに上回り170cmに届くか届かないかといったところ。何かを食べた後だったらしくお腹が膨らんでいた。
シマヘビ
2番目によく見る。アオダイショウよりずっと小さく70〜80cmくらいで1mを超えるものは見たことない(最大で1.5mほどになるらしい)。動きは速く、捕まえるのは難しい。
ヒガシニホントカゲを捕らえたシマヘビ幼蛇。幼蛇は成蛇(上3枚)に比べ全体的に横縞が目立つ。呑み込む様子はツイッターにて。
ニホントカゲを捕食するシマヘビ幼蛇。 pic.twitter.com/Xpa55pM5I5
— s6m3s3n4? (@s6m3s3n4) 2019年8月20日
※2021年3月4日追記
youtubeに動画をupしました。
ジムグリ
まだ2回しか見たことがない。普段は地中に潜っているらしい。
ヤマカガシ
毒の強さは日本産陸棲ヘビのなかでは最強であるが、毒牙の構造上毒は入りにくい。また、有毒のヒキガエルを食べ、その毒を頸部に蓄えることで身を守る。
写真は幼蛇。首の黄色いリングが特徴。成蛇も見たことあるけど写真はない。
写真は奄美大島。夜になると林道にも街中にも現れる。
写真は奄美大島。カエルがいる水辺に多いらしいけど自分がそこに近づかなかったのであまり見なかった。
30cmほどの幼蛇。成蛇は写真なし。
リュウキュウアオヘビ
写真は奄美大島。よく見るがアカマタよりやや少ない印象がある。
上写真のように縦縞が目立つもの、下写真のように目立たないものがいる。
ヒャン
写真は奄美大島。自力発見ではなく側溝に落ちていたのを他の人が拾い、それを見せてもらった。
サキシママダラ
写真は西表島。西表島と石垣島で夜に道路に出てきてるヘビはだいたいこいつだった。この2枚は同一個体。
ヤエヤマヒバァ
写真は石垣島。サキシママダラだと思って通りすぎそうになった。結局僕はこの1匹しか見れなかった。
サキシマハブ
写真は西表島。林道の道路脇に鎮座していることが多く、足元に注意しながら歩くことになった。
ヒメアマガエルの鳴き声がしたので覗き込むといたのはこいつ(ちなみにカエルは少し離れたところにいた)。かなり接写したが今考えると結構危ない。
サキシマヌマガエルのロードキルを捕食
上の写真と同じ個体。カエルを咥えたまま道路脇の藪に入っていった。
家の近所の公園では6種(アオダイショウ、シマヘビ、ヤマカガシ、ジムグリ、ヒバカリ、シロマダラ)を確認してるがアオダイショウが最も多くシマヘビはたまに見る程度。それ以外はめったに見ない。自分の探し方が悪いのか本当に少ないのか理由は分からないけど他のヘビももっと見たい。
今年はアオダイショウとヤマカガシしか見てない。ヤマカガシを見たのはP900を修理に出した後なのでP900で撮影できたのはアオダイショウのみ。
P900で撮影。このアオダイショウはイケメンだ。