コミュ障カラスの生き物ブログ

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某遊水池にカモ類とノビタキ 後編

前編(→某遊水池にカモ類とノビタキ 前編 - コミュ障カラスの生き物ブログ)の続き。

 

ここで以前ヨシガモのメスを見つけたポイントへ向かう。

 

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コガモ

コガモはたくさんいる。完全に定着したとみていいだろう。

 

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ハシビロガモ

ハシビロガモのオス。ここまで生え換わるとメスと間違えることはない。虹彩が黄色いので多少目つきが悪く見えるがそこが良い。

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こちらはメス。虹彩は茶色。ちなみにエクリプスは嘴の色もメスに似るらしい。

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この繁殖羽になりきっていないときは目つきの悪さも手伝ってかなりガラが悪く見える。しかしそれが良い。

 

この場所にはいくつか島のようなものがあり、水鳥たちの休憩場所となっている。その島の一角、カモが集まっている場所を見ると・・・

 

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ヨシガモコガモマガモ

ヨシガモのオス!だいぶ換羽が進んでいる。自分が思っていたより早く見れて驚いた。マガモに関しては多摩川河口に行ったとき以来である(→多摩川河口 8/19 - コミュ障カラスの生き物ブログ)。久しぶりに見れて嬉しい。

 

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マガモのメスとオカヨシのメスは似ているのだが、この個体は完全にマガモの顔である。 色や模様以外にも顔つきは同定に重要なポイントである。

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マガモの全長は59cmとカルガモに匹敵する。手前のヨシガモ(48cm)とコガモ(38cm)よりずっと大きいのがわかるだろう。

このマガモは風切羽が無いので換羽中のようである。多くの鳥にとって飛べないことは死活問題であるため、飛翔に使う風切羽は少しずつ生え換わる。しかしガン・カモ類は水辺という天敵が少ない環境で暮らすためか風切羽がいっぺんに抜ける。そのため彼らは一時的に飛べなくなるのである。普通風切羽の換羽は夏頃に行われるが、今は10月。このマガモは換羽が遅いことは確かだが、日本に来てから換羽したのだろうか。それともここで越夏していたのだろうか。

 

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地味に通過していくチョウゲンボウ

 

ここでヨシガモのオスが島から離れ、こちらに近づいてきた。シャッターチャンス。

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よくナポレオン帽に例えられる頭だがこの頃はまだ普通のカモの頭である。あの特徴的な頭は羽毛によってつくられていることがわかる。

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嘴の付け根の白い模様がオシャレ。

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胸や腹の換羽はだいぶ進んでいる。しかし特徴的なカールした三列風切はない。これから生えてくるのだろう。

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こちらはメス。こう見るとオスと同じ顔をしている。

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羽ばたき。風切羽の特徴が見れるチャンスなのでしっかり撮影しておく。

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少し違和感を覚える個体。羽色はヨシガモとよく似ているが顔つきは違う気がする。顔つきや羽色が以前の記事(カモ同定 ヨシガモ - コミュ障カラスの生き物ブログ)の個体2と一致するので同一個体の可能性がある。あの時は顔や首の羽毛が濡れたせいで印象が変わったのではないかと思いヨシガモとしたのだが、それでも違和感がある。やはりオカヨシのエクリプスなのだろうか。とりあえず保留。

 

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カモだけでなくオオバンの数も増えてきた。前回来たときはバンのほうが多かったがこの日はオオバンのほうが多い。後ろは先程の保留のカモ。

 

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池の真ん中にまた別のカモを発見。なんか見たことある気がするけど・・・

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ヒドリガモ

ヒドリガモだ!ここでヒドリガモを見るのは初めてだ。

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採餌しながらこちらに近づいてくる。

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良き。渡良瀬や多摩川にあまりにたくさんいるのでありがたみが無かったが、久しぶりに見れると嬉しい。

この個体は顔の赤みが強いがエクリプスなのだろうか。

 

しばらく見ていたらなんともう1羽現れた。2羽も入っていたとは。

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ヨシガモのメスに追われるヒドリガモ

カモは時々このように他種のカモを追い払うけど、追い払わない場合もあって何が理由かはよくわからない。

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後からやって来たヒドリガモは先程の個体より赤みが薄い気がするが、雌雄差なのか個体差なのかはわからない。後ろはヨシガモのオス。

 

 

ここで時刻は15:00。そろそろ引き上げることにした。1日で8種類のカモを見ることが出来たので大満足だ。

最後に来てから2週間以上経っていたが、ここまでカモが増えているとは思わなかった(10月に入りノビタキを諦めたので行ってなかった)。これから定着するものもいれば抜けるものもいるだろう。そういった変遷を見るのも楽しいかもしれない。