9月になりました。そろそろ渡り鳥がチラホラ来てるのではないかと思い某遊水池へ。前回は鳥よりもトンボがメインになってしまったのだが、今回はそんなことにはならない....はず(前回はコチラ→某遊水池で鳥見、でもほぼトンボ見 前編 - コミュ障カラスの生き物ブログ)。
前回はたくさんいたトンボがだいぶ減っていた。ギンヤンマやシオカラトンボはまだいたがチョウトンボは0。1か月少々でここまで様子が変わるとは。
早速現れたムクドリの群れを見ていたら何やら尾が長い鳥が飛んできた。
モズ
いきなりモズが登場。しかも高鳴きまで聞けた。繫殖を終え、冬の縄張りを決めるときがきているようだ。もう秋だなあ。
シジュウカラ幼鳥
続いて現れたのはシジュウカラの幼鳥。この近くで繫殖していたんだろう。ちなみにスズメの幼鳥と一緒に行動していた。
セスジスズメ幼虫
よく路上を歩いているイモムシ。サトイモ、ツタ、ヤブガラシ、ノブドウ、ホウセンカ、サツマイモなど様々な植物を食べる。特にヤブガラシは都市部でも当たり前に見られる雑草であるためそれを食べる彼らも当たり前に見られる。余談だが自分はセスジスズメの幼虫は何度も見たが成虫は見たことがない。何故だ。
アオモンイトトンボ
小さいので見つけづらいが相変わらず結構いる。さすが普通種。少々の変化では動じないからこその普通種である。
カモはカルガモが数羽いるだけ。さすがに早過ぎたな....
バン
久々のバン。去年もだいたい同じ頃に見れた。オオバンよりも早く来て遅くまで残るイメージがあるが、個体数はオオバンよりもずっと少ない。
着いて早々3羽を確認。やっぱり多い。今回もパイセンフィーバーなるか?
....なんてことを考えていたとき、池の真ん中に陣取っていたアオサギが獲物を見つけたのか頭を勢い良く水の中へ突っ込んだ。サギの狩りは特に珍しくないのでスルーしようとした.... しかし様子がおかしい。水の中に突っ込んだ頭をなかなか引き上げない。何かトラブルか?息とか大丈夫か?などと考えていたらアオサギはヒョイと頭を上げた。
えっ!!!マジで⁉ 獲物はフナかな?20cmはありそうな充分大物と言えるサイズである。獲物が暴れていたのでなかなか引き上げられなかったのだろう。
下嘴が完全にえらぶたをぶち抜いている。しかも結構深いところまで入ってるから相当なスピードで突っ込んだんだろう。恐ろしいな.... サギは大きな獲物を捕るとき、その槍のような嘴を突き刺すことがあるとは聞いたが、実際に見るのはたぶん初めて(某遊水池 カモ減少? - コミュ障カラスの生き物ブログ←この記事のアオサギも嘴を突き刺してるように見えるけど)。
しばらくするとこちら側の岸に上がってきた。確かにここなら逃げられる心配はない。呑み込むにはいったん獲物を置いて嘴を抜かなくちゃいけないからね。....と思ってたら獲物を地面に置くこともなくヒョイと咥え直して呑み込み始めた。そんなことできんのかよ.... 移動してきた意味ないじゃんか....
慌ててシャッターを押すがフナの頭はすでにアオサギの口の中。こりゃあっという間に吞み込むな.... と思いきやここでフリーズ。意外と時間かかるのか?と気を抜いたその瞬間、首を大きくグイッと振って呑み込んでしまった。
満足そうにぺろりと舌なめずり。獲物を呑み込んだら嘴を水につけてバシャバシャやっていた。水を飲んでいるのか?それとも嘴を洗っているのか?
一通り回ったので場所を移動することに。
カワウ
チュウサギ、アオサギ、カワセミ、カルガモ、カワウといったお馴染みの顔ぶれ。夏にあちらこちらで鳴いていたホオジロはすっかり鳴りを潜めている。地鳴きが聞こえるのでいるのは確かだけど。
そのとき、茶色っぽい鳥がフワ~ッと飛んできて藪に飛び込んだ。茶色い体に淡色の細かい斑点。間違いなくホシゴイだ。
ゴイサギ幼鳥(ホシゴイ)
藪の中にいるのをどうにか発見。ここではゴイサギは珍しくないけど見ようと思って見れるものではないから嬉しい。
少し移動したところでフワリと舞い降りたコサギ。脚が趾以外もところどころ黄色いからまだ若い個体かも。
砂礫の上ではたいへん見つけにくい。2羽が争っていたのか激しく動いていたので見つけることができた。
おそらくメスの亜成体。成体が出てくるのはもう少し先のこと。
やはりデカい。この日見つけたのはこの1頭だけ。トノサマバッタは年2回発生するそうなのでこの個体はたぶん二化目。まだちょっと早かったか?
オナガサナエ(メス)
コオニヤンマだと思って撮影してたけど、模様や顔つきがちょっと違うので調べるとオナガサナエだった。その場で気づければ良いんだけど、先入観があるとそれにしか見えなくなってしまうなあ....
畔の中から顔を出す。最近になってようやく遠目からでもチュウサギとわかるようになった。
4~5羽が集まってた。さっきの個体より脚の色のコントラストがはっきりしてるし、冠羽も飾り羽もあるのでたぶん成鳥。ちなみにすぐ近くにアオサギとダイサギが1羽ずつ陣取ってた。
この日あちらこちらでさえずっていたのはホオジロではなく彼ら。メスなのかオス幼鳥なのか。この時期なので繫殖のためのさえずりではないだろう、たぶん。
ツチイナゴ幼虫
成虫で越冬する彼らは成虫は褐色なのに対し幼虫は緑色(たまに褐色の幼虫もいるが)。涙のような黒い線は親子共通。もう成虫になっているのもいるが、まだまだ幼虫も多い。
池を一周し、ホシゴイが出た場所まで戻ってきた。さすがにホシゴイはいなくなってたが、少し離れたところから「ゲゲゲ.... ギョシギョシ.... ギョギョシ....」という声が。
なんとオオヨシキリ。ここでは初めて見る。南へ帰る途中に立ち寄ったのかな?
オオヨシキリの登場に気をよくしていると再び茶色っぽい鳥がフワ~ッと飛んできた。
ゴイサギ幼鳥
さっきと同じ個体かな?今度は藪ではなく近くの水路に舞い降りた。慎重に近づく。
発見。なんかそういうオブジェみたい。こちらからは丸見えだが向こうは気づいていないようだ。
ちょうど真後ろに回り込んだとき、こちらに気づいて慌てた様子で飛び立った。脅かしてゴメン。でもなんで斜め後ろだと気づかないのに真後ろだと気づくの?
それなりにいたのに結構スルーしてた。相変わらず自分は普通種を軽視する傾向があるようで良くない。普通種だからと注視しなかった結果、気づいたらいなくなってたなんてことは避けなくてはならない。
この日はこれで終了。この他はカワラヒワ、ツバメ、ヒメアマツバメ、オナガ、ハクセキレイ、セグロセキレイなど。冬鳥はまだほとんど来ていないが、渡りのシーズンに入り始めていることは感じられた。
そろそろ忙しくなってくるから今のうちに楽しんでおきたいんだけどなぁ....