神奈川県内の某遊水池に行って来ました。(そこそこ家から近いので名前は伏せます。でも詳しい人なら分かるかも)
P900がかえってきたのに天気のせいで鳥見に行けなかったのでわずかな晴れの日に強引に行こうと思い立った(大学があるときは晴れてるのに)。
別の場所に行った帰りに寄ったのだが案の定突然の大雨。傘を持ってきていたがそれでもかなり濡れた。しかし止むのも早くすぐに青空が広がったのでそのまま鳥見を続けることにした(一応早めに切り上げたが)。
カイツブリ、カルガモ、コサギ、アオサギといったいつものメンツ。
コサギに交じって1羽、黄色い嘴に黒い趾の個体が。コサギではない。
ダイサギにしては体が小さく嘴も短い。
拡大すると口角は目の下までであることが分かる。つまりこれはチュウサギ。
比較用のダイサギ(渡良瀬で撮影)。ダイサギの口角は目の後ろまでで、嘴も首も長い。
ここはチュウサギとキジが有名な場所であるが、いつも見られるわけではないのでチュウサギが見れたのは嬉しい。
バン
ホオジロ
キジを探すものの見つからず。また雨が降るかもしれないのでここで切り上げようとしたがチドリ類を発見。
コチドリ?アイリングがはっきりしていないのは幼鳥だからだろう。でもコチにしては嘴と脚が長い気がする。だとするとイカチ(イカルチドリ)だろうか?
地味に通過していくイソシギ。微妙に距離があって大きさの比較がしづらい。
近くにいた別個体。こちらもイカチだろうか?
全部で3羽いたが、全て同じ種なのだろうか?それとも違う種なのだろうか?
その場での同定は不可能と判断し、ある程度写真を撮ったところで撤退した。雨に降られたくないし。
最後に再びチュウサギを撮って終了。
家に帰って早速同定作業に入る。
コチドリとイカルチドリの違いは体の大きさ、脚と嘴の長さ、アイリング以外にはないのか調べてみた。イカチ幼鳥には白い眉斑があるがコチ幼鳥にはないこと、胸の黒帯がコチでは濃くイカチでは薄いがその上の白との境界部分ははっきりと黒いこと、コチでは風切羽が尾羽より突き出ているがイカチでは尾羽のほうが風切羽より突き出ていることが分かった。他にも翼(風切羽)に違いがあるらしいが、飛翔写真が撮れなかったので省く。
それらを踏まえた上でもう一度見てみる。
先程と同じ写真。左側の個体は白い眉斑がはっきりとあるが、尾羽と風切羽については微妙だ。右の個体は白い眉斑は見えず、この角度では尾羽と風切羽が見えない。また、どちらも胸の黒帯は薄いが、白い部分との境界ははっきりと黒い。
それにしてもこの2羽、脚の色がずいぶん違う。左の個体は肉色(?)だが右の個体は黄色だ。
肉色の脚の個体を別角度から。これを見ると尾羽のほうが突き出ているように見える。また、この写真でも眉斑は確認できる。よってこの個体はイカルチドリの可能性が高い。
黄色の脚の個体を別角度から。こちらも尾羽のほうが突き出ているように見える。眉斑についてはそれらしきものがうっすら見える程度で肉色の個体ほどはっきりしていない。
近くにいた別個体も同様に見てみる。胸の黒帯は先程の2羽より濃く、眉斑はそれらしきものがうっすら見える程度である。
別角度から。この個体は尾羽より風切羽のほうが突き出ているように見える。だとするとこの個体はコチドリの可能性が高いといえる。
比較用にコチドリ(成鳥)の写真(神奈川県某所で撮影)。こうしてみると今回見つけた幼鳥は3羽とも嘴も脚もコチドリより長いように見える。また、尾羽と風切羽の突出はこの成鳥でもかなり微妙である。むしろ尾羽のほうが突き出ている。一方で胸の黒帯はこの角度からでもはっきりと見える。
結論としては3羽とも種は分からない。「イカチの可能性が高い、コチの可能性が高い」とは言ったものの、あくまで可能性であり断定はできない。同定に使った(使えた)ポイントが少ないうえ、見つけた違いが個体差なのか種差なのかが分からない。イカチとコチの識別は成鳥でも難しいらしいので僕のような素人は「イカチかコチの幼鳥」くらいでとどめておくのがベストかもしれない。
皆さんはこのチドリ類、どう思われますか?