コミュ障カラスの生き物ブログ

生き物好きなコミュ障が気ままに書くブログです。

某遊水池でカモ観察 前編

また某遊水池に行ってきました。目的はカモがどのくらい増えたか確認すること。

 
オナガガモホシハジロなど以前は確認できなかったカモが入っており、それ以外のカモも個体数が増えていたので経過を観察することにした。
 
 
早速発見。ハシビロガモはあんまり集まっているイメージないけど実際どうなんだろう?この個体は別のハシビロガモ1羽が近くにいたが一緒に行動している感じではなかった。
 
 
前回同様たくさんいる。小さいしカメラを構えると潜ってしまうのであまり写真は撮れない。
 
 
換羽中のヨシガモ。脇腹やお尻にエクリプス羽が残っているし三列風切も短いしナポレオンハットになっていない。個人的にはこの状態も悪くない。ちなみにこの個体はなぜかオオバンの群れのそばにいた。
 
 
毎回いるなあ。これは定着したといっていいのか?この個体は上のヨシガモとは別のオオバンの群れに交ざっていた。
 

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引きの写真。周りは全てオオバン。カモ類は別種の群れとよく交ざってるけど何かメリットがあるのだろうか?
 

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このヒドリ、赤みが強いからオスなんだろうけど嘴の色の境界がぼやけてるし頭部に斑点が目立つし幼鳥なのかも。前回見た幼鳥はもう少し灰色がかっていたのでたぶん別個体。
 
 
ヒドリがいた場所から少し歩くとカモの群れが出現。20~30羽のオカヨシの群れのようだ(群れ全体の写真は撮り忘れました)。しかしよく見ると別のカモも交ざっている。
 
ヨシガモは7~8羽といったところ。ヨシガモ同士で集まっていた。
 
三列風切以外はほぼ繁殖羽となったヨシガモ。現地で見たときオスはこの1羽だけだと思っていたが・・・
 

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この個体、ほとんど換羽していないオスである。脇腹に細かい縞模様のある羽が生えている。同種でもここまで差があるとは驚いた。当分の間は雌雄判別も簡単にできないだろう。
 
 

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先ほどの写真に写っていたこのマガモは風切羽がどれもえらく短い。以前ここで風切羽が抜けたマガモを見た(某遊水池にカモ類とノビタキ 後編 - コミュ障カラスの生き物ブログ)が、もしかして同一個体なのだろうか。
ちなみにこの記事を書いたとき、「カルガモの風切羽が抜けるのは夏ごろ」→「カモ類は風切羽がいっぺんに抜けるため飛べなくなる」→「だから(?)このマガモはここで越夏していたのではないか」という今思えば少し無理のある推測をしていたのだが、他のカモでも風切羽が短い個体を今回見れたので、日本に来てから風切羽が換羽することはわりと多くあるようである。
 
 
なんか違和感を覚えたがただのヒドリである。違和感の正体はおそらく雨覆と次列風切がはっきりと見えていることだろう。普通カモ類は翼をたたむとその大部分が肩羽と脇腹の羽に隠れてしまう。外から見えるのは初列風切と三列風切、そして次列風切の一部(翼鏡)くらいである。しかしたたみ方によってはこのように翼の大部分が見える。次列風切の下からちょこんと突き出している白っぽい羽はおそらく脇羽。アメヒの場合はこれに斑が無い。
 
ここにいたヒドリガモはこれだけではない。
 

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さらに4羽。しかもそのうち2羽はほとんど換羽が終わったオスである。ちなみに右手前の水に頭を突っ込んでるのはヒドリのメス。この4羽もヨシガモ同様、同種で集まっていた。混群をつくっていてもそれぞれの種で分かれるのはおもしろい。

 

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脇腹や背中に茶色い羽毛が残っているがそれ以外はほぼ繁殖羽。オス成鳥の特徴である純白の雨覆が見える。何気にヒドリガモの雨覆を意識して見たのはこれが初めてである。

 

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何度も言うけどエクリプスと繁殖羽が交じった状態はかなり好き。「不完全な美しさ」というやつだろうか?(たぶんちょっと違う)
 
 
そしてこの群れの本体であるオカヨシガモであるが、10羽ほどが大声で鳴きながら群れから離れていく。
 

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オカヨシガモ

先頭集団。メスは2~3羽といったところだがオスは5~6羽いる。オスはメスに寄り添い、メスに向かって鳴き続ける。
 

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一度は群れから離れたが、すぐに方向転換して群れのほうへ戻ってしまった。もしかして求愛行動?まだ11月なんだが。それにメスを積極的に追いかけているのは1羽だけで他のオスが加わる様子はない。

 

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近くにいたオスたちのうち何羽かは嘴を水につけ、下を向いたままブルブルッと震えながら立ち上がり、すぐに普段の姿勢に戻るという行動をしていた。上の写真は立ち上がった状態のもの。これは完全に求愛行動。しかし周りのメスやオスは無反応で、やった方も何度も繰り返すことはなかった。

 

※2021年3月4日追記

youtubeに動画をupしました。

 

 

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個人的に求愛行動より気になったのはオスとメスの大きさである。上の写真を見ていただけたらわかるだろうがかなり体格差がある。オカヨシガモの雌雄の体格差について図鑑には載っていなかった気がするのでかなり驚いた。羽毛を膨らませて大きく見せている可能性もあるけど。

 
またオカヨシガモの中にもやはり換羽中と思われるものがいた。
 

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この個体は背中や尾が生え換わっていない。それだけでなく嘴にメスと同じオレンジのラインがある。エクリプスのときは嘴の色もメスに似るけどこの時期まで残る場合もあるのか。

 

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この個体は全体的に茶色っぽい。しかしエクリプス羽が残っているというより繁殖羽が茶色っぽいという感じ。幼鳥の特徴なのだろうか。それともエクリプス羽が摩耗した状態で繁殖羽が生えたとか?
 
 
オカヨシの換羽の様子を意図せず見ることができたがヨシガモとは似ていない。やはりあのときの個体はヨシガモだったのだろう。(某遊水池にカモ類とノビタキ 後編 - コミュ障カラスの生き物ブログ 、カモ同定 ヨシガモ - コミュ障カラスの生き物ブログ
 
 
そして当然カモ以外の鳥たちもたくさんいる。
 
当たり前にいるのでスルーしがちだけどじっくり見るとやっぱりいい鳥である。でも晴れの日だと白飛びしちゃうのであんま撮らない(そこが素人)。
 
 
遥か遠方に青いものがいたので見ると、やはりカワセミ。前回同様ホバリングが見られたが良い足場は少ないのだろうか。
 
 

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バン
おそらく成鳥。夏と違って額は灰色がかっている。
 
 

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クイナ
ようやく撮影できた。前回も前々回も見れたのに撮影できなかったので気合が入っていたが、空回りしてまともな写真はこれ1枚である。
 
 
 
(最近はこのパターンばっかだな)