某河川で鳥見してきました。
この川は割と多くの鳥を見ることができるが、カワセミ目当てのおじさん達がいろんなところに棒を立てにくる。周辺にそんな長くて立派な棒は無いため別の場所から持ってきているものと思われる(だとすると不法投棄になるが)。ここでは棒を立てずともカワセミなんていくらでも見れるのになあ。
そんなマナーの悪いカワセミおじさんを除けば、この川はかなり良い鳥見スポットである。駅からそこそこの距離にあるし、近くにコンビニや飲食店もある。川幅はあまり広くないので鳥との距離が近く、周りが畑や田んぼで水鳥以外も集まる。
さて、この時期は夏鳥と冬鳥が混在するときである。夏鳥としてはササゴイやコチドリ、冬鳥としてはカモ類やクイナ、シギチが期待される。冬鳥ではないけど冬のほうがよく見られる鳥としては猛禽類が挙げられる。今回はこれらを目標にする。
鳥見開始直後、土手の茂みの中から何かが飛び立った。青灰色をしたカラスくらいの大きさの鳥・・・・・・ササゴイだ。
ここのササゴイは警戒心が強く、人の姿を見るとすぐに飛んでしまう。もったいないことをした・・・と思ったらすぐに降りた。これはチャンス。慎重に近づく。
ササゴイ(幼鳥)
いたけど・・・あれ?幼鳥?さっき飛んだ時は青灰色だったから成鳥だと思ったんだが。それに着地点と少し違う気がする。対岸側に降りたと思ったんだがこいつがいるのはこちら側の岸のそば。まあいっか。
途中モズに気をとられながらも慎重に近づく。
モズ(メス)
このササゴイ、幼鳥だからというのもあるんだろうけど全然逃げない。その距離だいたい7~8mといったところ。
こんなにじっくりササゴイを見たことはない。雨覆の白と黒の斑点がきれい。
にょーんと首を伸ばす。やはりサギの仲間、首はとても長い。
前傾姿勢。ササゴイはこういう姿勢をとることが多いイメージがある。
このササゴイはどんどんこちらに近づいてきて、そのまま手前の岸の茂みの影に隠れてしまった。
いきなりササゴイとは幸先が良い。この調子で猛禽とかも出るか?と思っていたら、先程のササゴイがいた場所のちょうど反対側、対岸の茂みのそばに何かを発見。
ササゴイ(成鳥)
あ、さっき飛んだのこいつだわ。着地点とほぼ同じ場所だし。
対岸にいるので先程の幼鳥より距離は遠いし、角度を変えると草が邪魔で見えなくなってしまうのでこれ以上近づくのは難しいがしかし、ここまで姿が丸見えで逃げないササゴイもあまり見ない(まあ僕はこの川でしかササゴイを見てないんだけどね)。
きれいな青灰色。幼鳥とは違い首の縦縞や雨覆の斑点はない。
ぺたんと座り込む。この状態でしばらく静止してた。
雨覆の斑点は消えるが白い縁取りは成鳥になっても残る。この雨覆の模様が笹の葉が重なっているように見えることからササゴイ(笹五位)の名がついたといわれている。ちなみに五位とはゴイサギのことらしい。確かにちょっと似てるかも?
このササゴイはゆっくりと茂みの影に入っていた。
短時間に2羽のササゴイ。これは期待できる。
少し歩くと対岸の茂みの中で何か動いている。
ゴイサギ(幼鳥・通称ホシゴイ)
ホシゴイでした。こうしてみるとササゴイとはちょっと違う。嘴はずっと短いし首の模様は縞というより斑点である。心なしか目つきもちょっと悪い。
別角度から。体中の斑点を星に見立ててホシゴイ(星五位)という名がついたとか。
さあこの調子でどんどん出すぞ!と思っていたが、カルガモ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、ハクセキレイ、そしてカワセミといった顔ぶれ。一年中いるメンツである。さらにヨシやクズが生い茂り川面がほとんど見えないところも。これ以上は厳しいかな?
と、そのとき何気なく後ろを振り返ると猛禽を発見!しかも近い!
逆光で真っ黒になっているがこのシルエットはオオタカと確信した。肉眼でオオタカと分かったのは初めてだ。さすがにこれほど近いと体の大きさとゴツさ、尾羽の形、羽ばたきでなんとなくわかる。
オリジナルの写真は逆光で真っ黒につぶれているので露出を上げたり影をとったりしてこんな感じ。青空バックだと真っ黒につぶれることはあまりないけど雲の出かたはどうしようもない。
この後は再びいつものメンツ。諦めてオオタカが出たところまで引き返すと木の上に何かを発見。
ゴイサギ(成鳥)
ゴイサギ成鳥でした。やっぱりササゴイとは結構違う。笹の葉の模様はないし、目は赤いし、嘴は短いし、頭からは白い飾り羽が伸びている。
この後はあまり鳥は出ず。どんどん戻ってスタート地点に近づいたところで小さな鳥を発見。
シギチは目標でもあったからこれで達成?本当はコチ、イカチ、タシギとかが見たかったんだけどいないんじゃしょうがない。
ササゴイやゴイサギの首が短く見えるのは首を曲げているだけなんだけどアオサギが同じことをするとなんか違和感。
今回はこれで終了。
カモ類やシギチはまだ早いみたいだけど夏の鳥と冬の鳥が交ざっている様子は充分感じられた。家から遠く、そう何度も来れる場所ではないので今年のササゴイはこれで見納めになるかもしれない。じっくり見ることができてよかった。
ちなみに写真にコピーライトがついていたりいなかったりするけど、これはよく撮れたと思った写真には面白半分でつけているだけなので深い意味はない。まあコピーライトがついていてもいなくても無断転載はやめてくださいね。