コミュ障カラスの生き物ブログ

生き物好きなコミュ障が気ままに書くブログです。

いおワールドかごしま水族館 その3

その1はコチラ→いおワールドかごしま水族館 その1 - コミュ障カラスの生き物ブログ

その2はコチラ→いおワールドかごしま水族館 その2 - コミュ障カラスの生き物ブログ

こんなに長い記事を書くのは久しぶりな気がしたが、恐竜博2023も3回シリーズだった。

 

サカサクラゲ

逆さまだからサカサクラゲ。体内に褐虫藻を共生させており、褐虫藻光合成で作り出したエネルギーで生きている。しかしそれだけではなく、ブラインシュリンプなどを捕らえて食べることもある。クラゲ類は多くが浮遊生活を送るが、サカサクラゲは水底で暮らしている。

 

オオウナギ

クラゲ水槽の隣に突如として現れたオオウナギ水槽。その中には1.5mはありそうなオオウナギが2匹。やっぱり淡水水槽は良き。そういえば石垣島に行ったとき同行者がオオウナギを見つけたが、残念ながら筆者は見れなかったということがあったなぁ。いつか野生で見てみたい。

ウナギ類の中でも最も広域に分布する種だとは知らなかった。「鹿児島県下の各地の小川でも、1m以上のオオウナギが巣穴にひそみ、時折つかまります」だと⁉ 羨ましい....(オオウナギは多くの地域で県や市町村レベルの天然記念物に指定されているので気軽に捕獲できるものではないことに注意)

最初は動き回っていたが、しばらくすると2匹とも動かなくなった。それでも10分以上見てしまった。ウツボといいウナギといい、細長い魚は何でこんなに良いのだろうか?細長い魚からしか摂取できない(以下略)

 

ヤマトヌマエビミナミヌマエビ

メダカなどが入った淡水の水草水槽。真ん中の数匹がヤマトヌマエビ。周りのちっちゃいのがミナミヌマエビ。筆者の近所にはヤマトもミナミもおらず、どちらも初めて見たが、これほど体格差があるとは思わなかった。どちらもアクアリウムではコケとり役として利用されるので飼育個体は簡単に見られるらしいけど。

5~6cmはありそうな巨大なヤマトヌマエビ。一瞬スジエビかと思った。よく見ると抱卵中。ヤマトの幼生は海や汽水域で成長するので、成長には塩分が不可欠。そのため水槽内での繁殖はほぼ不可能である。一方でミナミヌマエビは幼生期がなく、稚エビの段階で孵化する。そして一生を淡水域で過ごすためこうした水槽でも繁殖が可能である。

 

かごしま水族館の名物「沈黙の海」。生物どころか岩なども一切ない。

 

デンキウナギ

エスカレーターを降りると急にアマゾン。デンキウナギは最も有名な発電魚と言っても過言ではない。最高で800Vもの電圧を発生させることができるが、普段は微弱な電気を発生させ濁った水の中で周囲の様子を探ることに使っている。強力な電気は捕食用or護身用である。ちなみに写真の個体は棒が刺さっているように見えるが、当たっているだけで刺さってはいない。

 

ピラルク

属名であるアラパイマで呼ばれることもあるが、現地名であるピラルクー(orピラルク)で呼ばれることが多い。1mほどの小さい個体が2匹。1.5m以上ありそうな大型個体が2匹の計4匹。小さいのはおそらく若い個体。成魚と思われる大型個体は、1匹はほとんど奥に隠れていたが、もう1匹は手前でじっとしているか、ゆっくり泳ぎ回っていた。

大型個体と小型個体の体格差。胴体の太さがまるで違う。世界最大級の淡水魚であるピラルクーだが、細長い体型のため体重はメコンオオナマズなどに比べると軽いとされる。それでも成魚は200kgほどになるらしい。成魚は体の後半が赤くなるのがよくわかる。

若い個体(左)と成魚(右)の顔。成魚のほうが厚みがあるし、表面がゴツゴツしている。ピラルクーは人を襲うことはないものの、驚いたときにジャンプすることがあり、ボートを転覆させたり、ぶつかった人間が命を落とすこともあるというが、成魚の頭の厚みを見れば納得である。

しばらく見ていると1匹が水面に顔を出した。これがピラルクーの息継ぎ!初めて見た! ピラルクーは鰾(うきぶくろ)に取り込んだ空気から酸素を取り込むことができるが、それゆえエラ呼吸だけでは不充分で定期的に空気を取り込まなければいけない。つまり魚なのに空気呼吸しないと溺れてしまう。アマゾンなど熱帯の淡水域は酸素不足になりやすいのでそれでも構わなかったのだろうが、ちょっと不便なようにも思える。ちなみに空気呼吸するのはデンキウナギも同じ。

なんとか息継ぎの瞬間を写真に収めたかったが、一瞬で終わってしまうためなかなか難しい。しかも息継ぎの頻度は10~20分に一度なので、4匹いてもシャッターチャンスはなかなか来ない。そして何回か挑戦してから気づいたが、撮れたとしても1枚の写真では息継ぎ感が出ない。そうなると連写か動画で撮るしかない。

息継ぎを連続写真で。初めてのGIF。顔を出す前に水しぶきが上がっているがなぜなのか。場所も顔より後ろだし.... それはともかく、ずっと狙っていると息継ぎをしそうな雰囲気がわかるようになった。水面近くをそわそわした様子で泳ぎ回るのだ。しかし息継ぎのタイミングは最後までわからなかった。顔を上げたまま水面スレスレを泳いだりするのでややこしい。

もう少し粘るつもりだったが、ここでスマホの充電切れ。この後も展示あるのに....

この後は筆者が好きな淡水生物の展示が。充電器を持ってこなかったことが悔やまれる。突然変異の白ウナギが展示されていたし、アカハライモリの水槽には全身赤色の個体がいたうえ、通常個体もうっすら婚姻色になっているものがいた。タナゴ類の水槽には在来のアブラボテと国内外来種のヤリタナゴが展示されており、どちらも美しい婚姻色が出ていた。ヤリタナゴが若干交雑っぽい色合いにも見えたが、やはりタナゴ類は良い。タナゴ類からしか(ry  その隣の水槽にはコガタノゲンゴロウとクロゲンゴロウが。やはりゲンゴロウは良い。ゲンゴロウからしか(ry

その奥にはイルカ水槽とアザラシ水槽。海生哺乳類を見るのは久しぶり。イルカ水槽は下からも見られるようになっており、優雅に泳ぐイルカたちを見ることができる。改めて見ると、やはりイルカと魚は違う。イルカの無駄なものを極限まで削ぎ落としたかのようなデザインは惚れ惚れするし、肺呼吸ゆえか、じっとしている時間は短く泳ぎ続ける様子は見ていて飽きない。しばらくゆったり泳ぎ回っていたが、突如動きが激しくなった。ショーでも始まったかと思い上に上がると、ショーではなくトレーニングが行われていた。イルカ水路でトレーニングが見られるのは知っていたが、水槽でのトレーニングも公開されてるのね。久々にイルカを見たがやっぱり良い。イルカからしか(ry

 

もう少し見ていたかったが、飛行機の時間もあるのでここで終了。それでも4時間近くも過ごしてしまった。1階から4階まで、館内を余すこと無く詰め込んだ展示は見応え充分であった。機会があればもう一度行ってみたい。今度はカメラを持って。

 

おまけ

水族館に入る前に見つけたものです。

ドバトに混じって足環をしている個体が。レース鳩?

 

ハトに餌やりをしている人がいたが、それを見つけてトビがやって来た。スマホでこれほど鮮明に撮れるとは。

 

イルカ水路を覗き込むとなにやら泳いでいた。どうせ魚だろうと思ったが....

なんとイカ。全長10cmほどの小さなイカが群れていた。この水路にはアオリイカが入ることがあるらしいが、もしかしてアオリイカの幼体?野生のイカを見るのは初めてだった。