7月の初め、およそ1ヶ月ぶりの近所の公園。
ルリシジミ
マメ科の花にとまっている。じっとしていたので蜜を吸っていたわけではなさそう。
こちらでは誰かが放置したザリガニの死骸にとまって汁を吸っている。チョウの中には動物の糞や死骸から吸汁するものがおり、ルリシジミもその1つ。鳥の糞から吸汁しているのも見たことがある。
まだ幼虫。それもあまり大きくない。こちらに気づくとすぐ逃げてしまった。立派なハンターになるのはまだまだ先。
ルリジガバチ
名前の通り瑠璃色の光沢が美しいハチ。筆者はヤブガラシの花やその周辺でしか見たことないが、近くに営巣してるのだろうか?ミドリセイボウの宿主(寄種)としても知られている。
ツチイナゴ
さすがに世代交代してるか?でも6月の中頃にも成虫を見たから越冬個体の可能性も。
ヤブガラシに集まって食事&交尾中。刺激を与えると後脚を挙げるが、これにはどんな意味があるのだろう?
セスジスズメ
ヤブガラシの葉を食べている。セスジスズメは様々な植物を食べるが、ヤブガラシは都市部でも多いためか利用しているのをよく見かける。
食事シーンを4倍速で。茎まで食うのか....
クサグモ
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」とか言いそう。成体のクサグモは大きく迫力がある。網も大きく、数匹のクサグモによってツツジの株が白くなっていた。
え?君タマムシ食うの?冷静に考えればタマムシを食べること自体は不思議ではないのだが、タマムシがこの網にかかる姿が想像できない。
イモムシの死骸を肉団子にしている。イモムシはこのハチが仕留めたのではなく、踏み潰されたっぽい。
これはカラスの糞だろうか?植物の種子に混じってタマムシの外骨格がある。タマムシって結構食べられてるのね。
ウグイス
まださえずりはよく聞く。以前「夏にさえずるウグイスはパートナーを見つけられなかったオス」みたいな話が出回ったが、個人的には疑っている。さえずりはメスを呼ぶだけでなく他のオスへの威嚇の意味もあるし、ウグイスは条件によっては一夫多妻になるので、パートナーを見つけた後もさえずる意味はあるはずだからである。
夏もここに留まる唯一のカモ。左の茶色い個体は幼鳥だろうか?ほぼ毎年繁殖してるらしいけど、どれだけ生き残っているのだろうか?
コフキトンボ
シオカラ?と思ったら複眼が黒い。じゃあオオシオカラ?と思ったら翅の付け根の斑がない。コフキトンボだった。ここにもコフキいるのね。今までシオカラorオオシオカラだと思ってた。
こっちがシオカラ。複眼は水色。知名度は非常に高いが、そっくりさんがいることはあまり知られておらず、青いトンボはすべてシオカラトンボと呼ばれてしまう。
オオシオカラトンボ
こっちがオオシオカラ。翅の付け根に暗色斑がある。この日はシオカラよりもたくさん見た。シオカラとオオシオカラは同じところに生息し、種内・種間の争いをよく見るが、優劣とか発生のズレはあるのだろうか?やはり同じ環境を利用するシオヤトンボは、優劣は不明だがこの2種より少し早く現れ早くいなくなる。
ウチワヤンマ
そろそろ見られるんじゃないかと思ってました。団扇状の突起が特徴の大型のサナエトンボの仲間。
すぐそばには抜け殻が。この個体のものだろうか?それともたまたま?
辺りには他にもウチワヤンマが。水辺の枝にとまって縄張りを見張っている。連結や産卵も確認した。
この他ギンヤンマやコシアキトンボも確認。
シオヤアブ
食事中のシオヤアブ。獲物はクロスズメバチ。手ごろな大きさの昆虫ならなんでも捕食するのかも。
アオダイショウ
ヘビが見れたら嬉しいな.... と思っていたら出てくれた。あっという間に逃げてしまったのでまともな写真はこれくらい。
そろそろ帰ろうと思ったら、ちょっと気になる魚を発見。コイか?と思ったがなんか違和感。色合い、大きさはコイに似ているが、よく見ると口が前方に向かって開いている(コイは下方)し、コイと違ってひげがない。わかったソウギョだ。
ソウギョはハクレン、コクレン、アオウオとともに「中国四大家魚」と称されている。水草を除去する目的で日本各地で放流され、在来水草群落を壊滅させた例もあり、生態系被害防止外来種リストでは総合対策外来種に指定されている。今のところ利根川流域でしか自然繁殖はしていないらしいが、ソウギョの寿命は長いため放流されると影響は長く続くと考えられる。
少なくとも3個体確認。サイズはどれも50~60cmといったところ。筆者はソウギョを初めて見たが、調べるとここでは10年前から目撃されているようなので、今までコイだと思ってスルーしてたんだろう。
水面でゆったり泳いでいたが、カモが近づくと逃げてしまった。
帰り道で発見。脚がいくつか欠損しておりもはや虫の息。虫だけど。元気な状態で見たかった....
ひっくり返してみるとヒビなどはなく踏まれたとかではなさそう。何かに襲われたのだろうか?この個体の他にもう1匹踏み潰されたタマムシを見つけた。元気な状態で(以下略)。
見れたのはほぼいつも通りのメンツではあるが、それゆえの安心感。身近な場所も面白いものである。