コミュ障カラスの生き物ブログ

生き物好きなコミュ障が気ままに書くブログです。

ヒキガエルの蛙合戦

f:id:komyushokaras:20220310093359j:plainf:id:komyushokaras:20220310093432j:plainf:id:komyushokaras:20220310093455j:plain7日と9日と11日、某公園でヒキガエルの蛙合戦を確認しました。

写真を撮ろうと思ったが難しかったので動画にした。いくつかはMFで撮影。AFだと手前の草にピントが合ってしまうので。だいぶ遠いのはこの池が立ち入り禁止区域の中にあるのでこれ以上近付けないためです。

 

 

 

 

 

 

池にいるヒキガエルの数は20~30匹といったところ。これほどの数なのでかなり賑やかである。ところで、カエルはメスへのアピールのために鳴くというが、ヒキガエルのように蛙合戦をする種だとどの程度アピールになっているのだろうか?メスはすぐそばにいるだろうから鳴いて呼ぶ必要も無さそうな気がする。というか、このとき発せられた鳴き声のほとんどはリリースコールなんじゃないか?

それと、ヒキガエルに気づいたカメラマンたちが「アオサギのエサ」って言ってたけど、それウシガエルと間違えてないか?それとも筆者が知らないだけでアオサギヒキガエルを食べるのか?知ってる人は教えて下さい。

f:id:komyushokaras:20220310093911j:plainf:id:komyushokaras:20220310093938j:plain池の周りにも何匹か見られた。繁殖を終えて帰っていくものと、これから参加するものである。

ちなみにタヌキに捕食される場面や、ハシブトガラスに連れ去られる場面も見られた。去年はハシボソガラスヒキガエルを食べていたが、ハシブトもヒキガエルを食べるようである。ハシブトの捕食シーンは見られなかったが、ハシボソと同様に皮膚を避け、舌や内臓を食べるのかもしれない。一方でタヌキはカラスとは異なり1匹丸々食べていたが、果たして大丈夫なのだろうか?f:id:komyushokaras:20220311170449j:plainf:id:komyushokaras:20220311170254j:plainタヌキ

↓タヌキの捕食シーンこのタヌキ、ところどころ毛が抜けている。おそらく疥癬(かいせん)だろう。人目も気にせず昼間に出歩いていたのもこれが原因かも。

↓去年のハシボソガラスの捕食シーン

 

この公園には大小様々な池があり、そのうちのいくつかでヒキガエルが繁殖している。今回確認された池も含めいくつかは立ち入り禁止区域の中にあるので正確な数はわからない。

この公園でヒキガエルが繁殖していることを知ったのは2011年のこと。図鑑でしか見たことがなかったヒキガエルの卵を初めて見たのでよく覚えている。その池は今回の池とは別の池で、立ち入り禁止ではなかったので当然のように卵塊の一部をちぎって持ち帰った。数日後に大地震が起きたが、カエルの水槽は少し水がこぼれたくらいで被害はなく、持ち帰った卵のほぼ全てがオタマになりとても感動した。結局1匹もカエルにすることは出来なかったが。

翌年、別の池でも卵塊を確認した。しかもヤマアカガエルの卵塊もあり、繁殖池を2つも見つけたこと、しかもヤマアカガエルの繁殖池にもなっていることにたいそう気分が良くなった。ヒキガエルだけでなく、ヤマアカガエルの卵塊も持ち帰って育てるようになった。

しかしその後、2~3年でどちらの池からも卵塊が消えた。ヒキガエルだけでなくヤマアカガエルの卵塊も。自分が持ち帰っていたのはほんの一部だし、カエルの寿命は意外と長いので自分が採り尽くしたということはない(はず)。どちらの池も年を経るごとに卵塊の規模が小さくなり、ついに卵塊が見られなくなった。自分と同じように毎年見に来ていたおじさんはカモが食ったと言っていたが、個人的にはあまり賛同できない。自分がヒキガエルの存在に気付く前から、その池にはカルガモが頻繁に訪れていたし、カルガモの主食は植物質である(ただしカルガモは機会があれば昆虫や魚なども食べる)。あとヒキガエルは子供のころから毒あるし。毒の強さはよく知らないけど(なお、ヒキガエルの卵やオタマ、幼体はとても小さく、カルガモはそれなりに大きい鳥なので、毒の量についても考える必要がある)。個人的には足跡があったことからアライグマを疑っているが、今となっては確かめようがない。

そんなわけで、この公園のヒキガエルは絶滅してしまったのだと思い込んでいたが、去年鳥見をしているときに偶然蛙合戦を見かけた。

この池は立ち入り禁止区域内にあることに加え、この付近は鳥の出が良くないのであまり近付かず、長いこと気づかなかったのだ。今年も産卵に来ていてとても嬉しかった。

さらに嬉しいことに、今年は前述の卵塊が見られなくなった繁殖池でもヒキガエルヤマアカガエルの卵塊が見られた(ニチアカかもしれないけど今のところこの公園でニチアカは見たことない)。f:id:komyushokaras:20220310095340j:plainf:id:komyushokaras:20220316134806j:plainf:id:komyushokaras:20220314143120j:plainf:id:komyushokaras:20220317143515j:plainヒキガエルの卵塊と成体

f:id:komyushokaras:20220316134935j:plainf:id:komyushokaras:20220316135016j:plainヤマアカガエルの卵塊(たぶん)

身近な生き物がいなくなってしまうということはなかなか想像しにくいことである。しかし、このように身近だからこそ誰も調べず、結果理由もわからないまま消えてしまう生き物は想像以上に多いと思われる。今回の場合は本当は生き残っていたわけだが、それでも油断はできない。多くの人に、もう少し生き物に関心を持ってほしいと思うのである。

それと、子供の前で気持ち悪いとギャーギャー騒ぐ親御さん、子供たちは気持ち悪がってますか?せっかく子供が興味を持っているかもしれないのに否定しないでください。

 

2022.4.9 追記

おたまじゃくしの様子。2種とも無事に孵化。このまま順調に育ってほしい。

 

2022.4.10 追記

ヤゴも発見。おたまじゃくしを襲う様子はなかった。さすがに大きすぎるのか?

 

2022.4.24 追記

産卵から1ヶ月ほど。順調に成長している。かなり数が減っているが、子供たちがよく来ていたので採られたのかも。