コミュ障カラスの生き物ブログ

生き物好きなコミュ障が気ままに書くブログです。

生物分類技能検定2級動物部門【合格体験記】

生物分類技能検定2級動物部門に合格しました。学生時代は遊びほうけて運転免許以外の資格は何一つ取っていなかったので、就職のためにも何か取っておくかと思い、まずは潜水士と生物分類技能検定に目を付けた。どちらも合格したので、合格体験記を書いてみることに。潜水士については別記事で。

試験の手応えはなく完全に落ちたと思い、試験直後から落ちたことを報告するポスト(ツイート)をし、落ちたことを報告するブログ記事を書き始めていた。

↑試験直後の発言。まさか受かるとは思わなかった。

というわけで、本記事は不合格体験記のつもりが合格体験記になり、戸惑いながらも喜びが抑えられず変なテンションになった筆者によって書かれました。どうか暖かい目でお読みください。

目次

 

はじめに

生物分類技能検定とは

まず生物分類技能検定とは何かというと、一般財団法人自然環境研究センターの認定する生物分類の検定試験で1級~4級まであり、2級は動物部門・植物部門・水圏生物部門の3つに分かれていて、1級はさらに細かく専門分野が分かれている。3級・4級は部門が分かれておらず、動物・植物・水圏生物の全てが対象になる。

民間資格の1つであるが、1級、2級の登録者は環境省の「一般競争(指名競争)参加資格申請」の有資格者として認められており、そのほか林野庁地方自治体などの自然環境に関わる調査・保全業務等の入札資格としても取り入れられている。1級の受験には業務経験が必要であり、業務経験なしのアマチュアが取れる最高位は2級である(2級以下には受験資格なし)。

ちなみに65点以上で合格だそうだが、自然環境研究センターのWebページでは合格基準点が100点満点で70点となっている(2級の場合)。筆者はこれを見て「今年から基準点が上がったのか〜」と思い、結果発表まで70点以上が合格だと思っていたが、そうではないらしく今年も65点以上で合格だった。

 

受験動機

筆者が生物分類技能検定を知ったのは学生時代。所属していた研究室の机にチラシが置いてあった。名前だけは覚えたものの、そのときは何もせず。後に就活の際、応募資格として生物分類技能検定を取得していることが挙げられている会社をいくつか見つけ、これって取っといたほうが良いのでは?と思うようになった。

2級を選んだ理由は、筆者の興味のある分野が脊椎動物節足動物で、その一方植物は苦手であり、分野が分かれているほうが合格する可能性が高いと思ったから。また、仕事につながるかもしれないし、2級はかなり難しいと聞いていたので、難易度の高いことを乗り越えて自信をつけたかったというのもある。

 

試験勉強

まずは過去問を入手。これが無けりゃ始まらない。過去問と同じ問題が出ることはほぼないのだが、出題傾向を掴み、自分のレベルを知ることができるので、合格するためには必須である。過去問等はAmazonでしか売ってないみたい。

筆者が購入したのは2023年度版で、2019〜2022年度の問題が収録されている。購入した時期は4月。なるべく早くから勉強を始めたかったので、過去問が販売されたらすぐ買った。そして同時に図鑑も購入。生物分類技能検定はほとんど暗記問題であるためテキストがなく、過去問に解説もなく、とにかく自分で調べるしか勉強法がない。合格するためには図鑑は必須といって良いだろう。

 

過去問を入手したらまずは力試しに何も見ないで解く!.... と思ったが、図鑑を軽く読んでからにした。さすがにノー勉では手も足も出ないだろうからね。バイトの空き時間や通勤時間を利用して1週間図鑑を読み込み、今度こそ力試し。まずは2019年度の過去問。

結果は58点。点数を見れば健闘したといえるかもしれないが、終わった直後は「これ無理やろ....」と思った。分布、生息環境、食性、学名、さらに固有種、外来種、関係法令に加え、植物、菌類、生物の進化、分類の歴史などなど.... とにかく何もわからない。範囲が広すぎる。唯一の救いは鳥の問題の出来がかなり良かったこと(10問中9問正解)。鳥には勉強時間をあまり割かなくて良いとわかっただけでも収穫である。

 

試験は半年後の10月28日。過去問は4年分しかないので、1ヶ月勉強してから過去問を解くというスケジュールを立てた。ラスト2ヶ月は追い込み期間。

過去問で不正解 or たまたま正解した問題を図鑑で調べ、ノートにまとめることを繰り返す。さらにその過程で個人的に気になったことも調べまとめる。平日は時間が取れなかったので図鑑を読む程度しかできないが、その際に気になった点をスマホのメモ帳に記録し、土日にまとめて調べる。

↑ノートの一部

これを繰り返すこと4ヶ月。ついに過去問を1周。点数はこんな感じ↓

58点(2019年度)

69点(2020年度)

75点(2021年度)

63点(2022年度)

ビミョ〜.... 2021年度は勉強したところがドンピシャで出たので高得点を取ったが、それ以外は合格ライン前後である。結局のところ、やったところしか点が取れないのよね。点を取るためにはとにかく幅広く、色々なことを調べるしかない。もはや運ゲーの気がしてきた。

 

最後の2ヶ月は今までの勉強に加え総復習も追加。過去問をもう1周やってみる(うっかり問題用紙に答えを書いてしまったため、2020年度はやらず)。点数は以下の通り↓

82点(2019年度)

79点(2021年度)

83点(2022年度)

う〜ん思った以上に定着してない.... 過去問と同じ問題はほぼないとはいえ、定着してないというのは非常にまずい。自分は暗記が苦手という自覚はあったが、こうして結果を見せつけられると苦しくなる。今までまとめてきたノートを再度読み込み、さらに新しい分野の勉強も継続。

 

利用した資料

図鑑に関してはネットでオススメされてたものを使って勉強していたのだが、これが実際役に立った。Webページは試験とは関係ないときに見つけたものが多い。以下に筆者が利用した図鑑やWebページを挙げていく。参考になったら幸いということで。ただ、当然のことだが、分類は常に変わっていく。図鑑に書かれている情報が、今では古くなっているということもよくある。ネット等を利用して最新の情報に目を光らせておくことは、とても重要である。なお、筆者は合格後の使用も考え、持ち運びやすさも重視している。

※ここに記載した資料は、あくまで筆者が利用したものであり、この分野が出題されるとか、これを使えば合格できるというものではありません。図鑑にしろWebページにしろ、どういう用途・利用者を想定しているのかによって構成は変わります。その資料は自分が望む情報が手に入るのか、しっかり見極めるようにしましょう。

■利用した図鑑

哺乳類

くらべてわかる哺乳類(小宮照之 2023)

ネットでオススメされてたので購入。日本産哺乳類全種が掲載されているのはありがたい。ただし子ども向けなのか「~のなかま」としか書かれておらず、科とか目とかは自分で調べる必要がある。

 

フィールドで出会う哺乳動物観察ガイド(山口喜盛 2017)

こちらもネットでオススメされてた。上記の図鑑だけでは少し不安だったので新たに購入。種数は絞っているが、分布域が図示されていてわかりやすい。フィールドサインについて書いてあるので、必然的に生息環境や生態についても触れておりかなりお得。

 

鳥類

決定版 日本の野鳥650(真木広造, 大西敏一, 五百澤日丸 2014)

学生時代に趣味&卒論のために購入していたもの。写真が綺麗なので眺めているだけでも楽しい。日本で記録された鳥のほぼ全種が掲載されているうえ、各部位の名称も載っているので、鳥見のためならこれ1冊でだいたい間に合う。ただし生態についてはあまり触れられていないし、海外の分布域も図示しているため、広域分布種だと分布がわかりづらくなる。軽い鳥見程度であれば問題は無いのだが、生物分類技能検定の勉強という視点ではこの点はちょっと残念。

 

日本鳥類目録 改訂第7版(日本鳥学会 2012)

学生時代に卒論のために購入していたもの。各種を亜種にわけ、さらにその亜種の地域ごとの分布や渡り区分を載せている。鳥類の分布や渡り区分に関しては最新の情報でない限り、これに従っていれば大丈夫そう。図鑑ではなく目録なので「見やすさ・読みやすさ」は二の次なのが難点か。なお、2024年9月に改訂第8版が出版される予定。

 

爬虫類・両生類

野外観察のための日本産爬虫類図鑑第3版(関慎太郎 2022)

野外観察のための日本産両生類図鑑第3版(関慎太郎 2021)

両爬はほとんど知らないので、とりあえず日本産全種を掲載しているものを探した。学名や分類が載っているページと解説ページが別なのがちょっと使いづらいが、日本地図や全種リストもあるので、総合的にはかなり良いと思う。

 

フィールド探索記 46種の写真掲載・種同定・生態調査に役立つ 日本のサンショウウオ(川添宣広 2021)

筆者が両爬で一番不安だったのがサンショウウオ。見た目では識別できない新種が次々と記載されているイメージを持っており、とにかく現状を把握したいという思いで、新しく、写真が多く、日本産全種が掲載された図鑑を探した結果出会った。写真が綺麗で見た目でも覚えられるし、学名や産卵場所まで載っているのもありがたい。

 

魚類

三溪ハンディ図鑑15 増補改訂 日本の淡水魚(細谷和海 2021)

オススメされてたので購入してみたが想像以上であった。分類や学名、鰭式や鰓耙数、自然分布と人為分布、種の保存法レッドリストカテゴリーまでなんでも載っている。さすがに最新の分類には対応しきれていないところもあるが、この本の内容を隅から隅まで一字一句暗記すれば、魚類の問題の9割くらいはとれるのではないだろうか?(現実的に考えて無理)

 

日本のドジョウ(中島淳, 内山りゅう 2017)

日本のタナゴ(北村淳一, 内山りゅう 2022)

タナゴは絶滅危惧種が多いということでレッドリスト関連でも出るのではないかと思い購入。ドジョウは個人的な興味。タナゴとドジョウに特化しているから、分布、生息環境、同定のポイント、さらにはタナゴやドジョウを扱う文化まで、内容は非常に濃い。

 

昆虫類

ネイチャーガイド 日本の水生昆虫(中島淳, 林成多, 石田和男, 北野忠, 吉富博之 2020)

実質タダでお馴染みの図鑑。日本産の既知の水生昆虫を網羅した図鑑であり、水昆に関してはこれ1冊でだいたい間に合う。生態写真も豊富で見るだけでも楽しい。確かにコスパは抜群ですわ。

 

ネイチャーガイド 日本のトンボ 改訂版(尾園暁, 川島逸郎, 二橋亮 2022)

フィールドガイド 増補改訂版 日本のチョウ(日本チョウ類保全協会 2019)

チョウとトンボの問題は頻出と聞いたので購入。和名・学名はもちろん、分布、生息環境、出現時期、同定のポイント、レッドリストカテゴリーに加え、トンボの本にはヤゴ、系統樹、チョウの本には食草も載っている。

 

共通問題など

徹底図解 動物の世界(三浦慎悟 2011)

いきもの六法 日本の自然を楽しみ、守るための法律(中島慶二, 益子知樹 2022)

新しい植物分類体系 APGでみる日本の植物(伊藤元己, 井鷺裕司 2018)

ネイチャーガイド 西表島の自然図鑑(堀井大輝 2020)

共通問題は範囲が広く、生物に関することは何でも出ると言って良い。広く深く出るので資料はいくらあっても足りないレベル。また、これは個人的なイメージだが、哺乳類は他の分野に比べ海外のものが多く出題される気がする。種数少ないから国内だけじゃ限界があるのかも。

 

■利用したWebページ

Wikipedia

なんだかんだ使えるWikipedia。菌類、藻類、分類階級、系統樹など、主に共通問題で利用した。図鑑に載ってない情報はまずWikipediaで確認していた。

 

国内希少野生動植物種一覧 | 自然環境・生物多様性 | 環境省

特定外来生物等一覧 | 日本の外来種対策 | 外来生物法

環境省レッドリスト2020の公表について | 報道発表資料 | 環境省

国内希少野生動植物種特定外来生物レッドリストに指定されている種を答えさせる問題は頻出。最新の情報を手に入れるようにしよう。

 

日本のけものたち

日本の哺乳類について書いてあるサイト。豊富な写真やイラストはたいへん参考になった。

 

トウキョウトガリネズミ(least shrew) – 新たな視点から

ガリネズミに関することを扱っているサイト。マニアックではあるが、それゆえ一般的な図鑑では載ってないような情報が得られる。

 

止水性サンショウウオ類の保全の手引き(PDF)

資料そのものよりも、最後のページの日本産サンショウウオ科一覧を利用していた。和名・学名や産卵環境がまとめられている。2023年に出されたものなので分類も新しい。なお、筆者は使わなかったが、最新の分類に関しては日本産爬虫両生類標準和名リストを参考にすると良いかも。

 

Web両爬図鑑

さすがに全種はないが、各種について詳しく書いてあるので重宝した。写真も綺麗。

 

雑魚の水辺 日本淡水魚

魚の写真が綺麗で、かつ豊富であり、形態・生態に関する記述もたいへん参考になった。管理人のコメントも面白い。

 

yagopedia/同定・鑑別図鑑

ネットで調べるとヤゴの問題が出るとあり図鑑を買おうと思ったが、結局このサイトにすることに。1種1種が詳しく解説されてるし、写真も多いし、識別点の記載もある。不安な人は図鑑と併用しても良いかも。

 

試験&結果

そして迎えた試験当日。最寄りのテストセンターへ赴き試験開始。

そして問題を見て愕然.... 全然わからん....

ある程度は予想はしてたが「そんなん知らんし....」という問題がズラリと並ぶ。また、4つの選択肢のうち2つはわかるが残り2つがわからないものも。結果として自信のある問題は半分くらい。これはどうだ?単純に考えると正解を選ぶ確率は1/4なので、点数は60点台前半となる。選択肢を2つまで絞れた問題の正答率を1/2としても60点台後半くらい。この時点では70点以上が合格だと思っていたので、「ギリギリ受かるか?でも無理だろうな....」という気持ちだった。

 

傾向としては昆虫を含む節足動物は全般的に自信がなく、それ以外の生物では分布の問題で結構つまづいた感じ。種とその形態を覚えることをメインに進めたのだが、分布に手が回らなかった。昆虫などは範囲が広いのでチョウ・トンボ・水生昆虫に特化して勉強してたのだが、その辺りの問題はあんま多くなかった。やっぱヤマ張るのは良くないっすね....

そして出来ると思っていた(過去問では出来ていた)鳥類で間違えたのがすごく悔しい。亜種や分布をあまり意識しない筆者のスタンスがこんな形で露呈するとは.... ただ哺乳類については種数が多くないこともあって比較的出来た。過去問でダメだったから意識的にやっていたのだが、その成果が出たようだ。

 

そして約2ヶ月後の結果発表。正午発表なのでお昼ご飯を食べながら結果を確認。潜水士試験のときはドキドキしたのに、こっちは落ちてると信じ切っていたから全然ドキドキしなかった。

↑その結果がコレ。78点で合格。声出そうになった。78点も取ってたのか.... 自信がなく勘で選んた問題が半分以上正解していたことになる。何かの間違いなんじゃないかと何度もマイページを確認した。

兎にも角にも、約半年間の勉強期間で、筆者は生物分類技能検定2級動物部門に合格することができました。

 

感想

合格した感想は、一言で言うと「疲れた.... 」

何せ過去問を完璧に解けたとしても受かる保証はなく、自分で出来ないところを見つけ、勉強していかなければいけないのだ。受け身では間違いなく落ちていただろう。自動車運転免許の筆記試験より遥かに難しい。

とはいえ、思ったより簡単に取れたという気持ちがあったのも事実。筆者の場合、昆虫は種数が多過ぎるからという理由で早々に切り捨て、チョウ・トンボ・水昆に絞って勉強していた。ヤマが外れたにもかかわらず、我ながらよく合格出来たものだと思う。運が良かったことが一番なんだろうが、学生時代には周囲に虫屋が多く、筆者も影響を受けて昆虫採集をしていて、採集した昆虫を同定するため色々なサイトを読み漁っていたので、それなりに下地ができていたのかも。

そして、野外で実物を見たことがあるというのは大きい。画像問題はもちろん、生態や生息環境の問題においても、「その生き物をいつ、どこで見たか」を思い出せれば、ある程度選択肢は絞れる。筆者は鳥の勉強をほとんどしなかったが、それでも合格できたのはこうした理由だと思われる(まあ亜種とか分布とかを意識しなかった結果、何問か落としたんですが)。

何より、筆者が好きな「生き物」という分野に関する資格であり、意識せずともモチベーション維持が出来ていたという点が大きいだろう。やはり何かをするうえで、モチベーションはとても大きい。自分から動かなくてはいけない場合は尚更。これから受けようと思っている生き物好きな方々は、自分には大きなアドバンテージがあるのだと自信を持ってもらいたい。

 

筆者の場合は約半年間の勉強期間で合格したわけだが、人によってはもっと短期間の勉強で合格できるかもしれない。運の要素も大きいし。興味のある方はぜひ挑戦してみてください。本記事がお役に立てたなら幸いです。

 


余談だがX(ツイッター)見てたら大学時代の同期や後輩も取ってたことが判明。やっぱ生き物屋は受験するみたい。

 

※2024. 4. 4 追記

2023年度の合格者数や合格率などが発表されました。2級動物部門の合格率は4.2%で、なんでも過去最低らしい。最後の観察問題が鳥の羽ではなくトンボになった影響があるのではと、個人的には考えています。

2023年度の概要 | 自然環境研究センター

潜水士【合格体験記】

潜水士免許を取得しました。学生時代は遊びほうけて運転免許以外の資格は何一つ取っていなかったので、就職のためにも何か取っておくかと思い、まずは潜水士と生物分類技能検定に目を付けた。どちらも合格したので、合格体験記を書いてみることに。生物分類技能検定については別記事で。

目次

 

受験動機

受験を決めたのは2023年9月頃。水族館職員とか潜水士の資格が必要だったりするので気にはなっていたし、もしかしたら将来潜ることもあるかもしれないというのが受験を決めた主な理由。QuizKnockの動画で泳げない山本氏が10日間の勉強で取得しており、その動画内で筆記試験のみであることを知ったので、難易度的にもそこまで高くなさそうと考えたのもある。国家資格が簡単に取れて良いのか?とも思うが。

ちなみに潜水士試験は科目ごとに4割以上、全体で6割以上正解していれば合格。これを見てもそんなに難易度が高くないことがうかがえる。しかも試験は年に何回か行われており(試験会場により異なる)、落ちてもリベンジしやすい。やっぱり難易度は高くない。

 

受験の前に

詳細は安全衛生技術試験協会のHPに掲載されているので省くが、まずは免許試験受験申請書を入手して、それを送付する必要がある。申請書の郵送依頼を送り、その後送られてきた申請書を送るという手間のかかる工程を踏まなくてはいけない(申請書は直接取りに行くことも可能)。

申請書には受験希望日を記入するところがあるが、郵送の場合第一受験希望日の2か月前〜14日前までに送付しなくてはいけない(消印有効。持参も可能)ので、受験希望日から逆算して準備しよう。

申請書を送ったら受験票が送られてくる。

受験票は試験当日まで大切に保管しておきましょう。

 

試験勉強

使用した参考書はこの2冊。

7日間マスター 潜水士試験 合格テキスト+模擬テスト (国家・資格シリーズ 400)(左)

令和5年版 潜水士試験はこの1冊でまるわかり 潜水士試験まるわかりテキスト&問題集(右)

前者は先述のQuizKnockの動画内で使われていたし、ネットでも使用しているブログ記事が複数あったので購入。でも「最低限の労力で試験に合格できること」を目標に作成されていると聞き、少し不安になって後者も購入。いくら最近の頻出事項をまとめたとはいえ、必要事項はなるべく多く覚えておきたいからね。しかし内容はほとんど被っていた。

勉強法はシンプルに、まずは読んで暗記して、そしたら問題を解くという方法。どちらも過去問が数回分あるので何度もテスト出来るし、項目ごとに分けられているから、どこが出来ていないかが一目瞭然で確認もしやすい。

物理とか計算問題と聞いてちょっと身構えたが、そこら辺はそんなに難しくなかった。筆者は高校時代、化学・生物選択だったが物理基礎も習っていた(筆者が通っていた高校では物理基礎・化学基礎・生物基礎は必修だった)ので全く問題なし。というか、物理やってなくても大丈夫そうなレベルだった。気体の方程式はPV=nRTだけ覚えていたが、それでも全く問題なかった。R(気体定数)が出ないのはわかるが、n(物質量 mol)も全く出ないとは思わなかった。意外だったのは試験で電卓の使用が可能であること。計算スピードを上げる練習をしなくて良いのはとっても楽。

全体的に暗記が多い印象。暗記が得意な人は結構簡単に合格できるかもしれない。ちなみに筆者は暗記が苦手なのでそこそこ苦しんだ。でも参考書がわかりやすく作ってあるからスルスル頭に入ってくる(たまに間違いがあるけど)。過去問も好成績だった。

筆者は試験の約2ヶ月前(2023年10月)から勉強を始めたが、もっと遅くからでも良いかも。1週間あれば参考書を一周できてしまうので、やり過ぎないよう調節し、わざと期間を空けてもう一度覚え直したりした。筆者は答えを覚えてしまうので、同じ問題を何度もやってもあまり意味はないというタイプ。それゆえこのようになったが、そうでない人は何周もした方が良いだろう。今から考えれば、当日までのモチベーション維持などのためにも、もう1冊買ったほうが良かった。

 

試験&結果

そして迎えた試験当日(2023年12月)。1時間半以上電車に揺られ、その後はぎゅうぎゅう詰めのバスに揺られて辿り着いた関東安全衛生技術センター。この日は400人以上が受験していた。

なお、試験の前でも後でも良いが、ここに来たら申請書等が入った茶色い封筒を忘れずに取るように。後で使います。

速やかに教室に入り、試験直前まで参考書を読んで問題を確認。でも「まあ受かるやろ」という気持ちだった。

そして試験が始まり問題を見て愕然....

知らない単語がズラリと並ぶ....

え?今日、潜水士の試験日だよね?違う資格の試験日じゃないよね?と筆者はパニックを起こしかけた。

参考書にも載っていない問題が並ぶが、よく見ると過去問で見た選択肢があるので、消去法でいけないこともない。しかしわからない選択肢が複数あると、もうあてずっぽうである。結局3割近くの問題がわからない or 自信がないという結果に。

さらに酷いことに、過去問で見たはずの問題の答えがわからない。気の緩みか、すっかり頭から抜け落ちていた。

6割合格だからまあ大丈夫かな....? というのが試験後の感想。参考書にも載っていない問題がこんなに出るとは思わなかった。しかしそれらの問題は、参考書に出てきた単語を調べていれば解けそうな難易度ではあった。知らない単語を調べずにスルーしていたのが良くなかった。自分で調べるという努力をしなければ取れるはずのものも取れなくなることを実感した(結果的には取れたんですが)。あとモチベーションの維持は重要。やり過ぎないようにって間を空けると他のことに気をとられ、モチベーション下がっちゃうね。

 

1週間後の結果発表。こんなにドキドキするとは思わなんだ。自分の受験番号を見つけて一安心。

合格発表の2日後には合格通知が送られてきた。

この後は申請書等を提出して免許を送付してもらう。申請方法は先述の封筒に入っている冊子に書かれているので詳細は割愛。ちなみに電子申請も可能だとか(手数料が50円安くなる)。免許の送付は通常30日以内らしい。結構長い.... 筆者の場合は約3週間かかった。

届いた免許証。見せられないところが多いがご了承ください。顔写真を隠すのに使ったジョビは本ブログのアイコン。昔は免許証に性別の欄もあったらしいが、今はなくなっている。時代ですな。

 

感想

試験の難易度としては、聞いていた通りそれほど難しくない。ただ、上記の通り問題集にはない問題が出ることもあるので、運転免許に比べるとちょっと難しい。実技がないという点はむしろ楽な気もするが。

人命救助や関係法令は、覚えていて損はないどころか覚えておいたほうが良いものなので、そこを学べたという点においては非常に有意義であった。運転免許試験でも習ったんだけど忘れてたので、今回改めて確認。

 

申請書の送付など、試験前後の手続きが少し面倒だけど、国家資格としては簡単に取れる部類らしいので、興味のある方は挑戦してみてください。本記事がお役に立てたなら幸いです。

鳥初め2023 in 某河川(修正 2024でした)

皆様明けましておめでとうございます。2023年も本ブログをよろしくお願いします

※2024. 3. 17 追記

2024年でした.... 2ヶ月以上も気づかず放置してました.... 

辰年ということでトンボ(dragonfly)の写真を。ちょっと捻ったものがないかdragonの名がつく生き物を調べた結果、ドラゴンフルーツやドラゴンツリー(リュウケツジュ)やコモドドラゴンフトアゴヒゲトカゲ(bearded dragon)などがいたが、筆者がそれらの生き物の写真を持ってないので断念した。ちなみにテンナンショウはdragon-rootまたはgreen dragonと呼ばれると聞き、テンナンショウの写真ならあるのでそれにしようかと思ったが、よくよく調べるとdragonの名がつくのは北米産のテンナンショウ属の一種(Arisaema dracontium)であることが判明し断念。別種の写真を掲載するのは気が引ける。

筆者が撮影したテンナンショウの一種。dragonの名がつくArisaema dracontiumの花(仏炎苞というらしい)はここまで立派にならない。

 

さて、今年の鳥初めは鳥納めでも行った某河川にしました。家から遠く、まとまった休みでないと行けないからね。今のうちに行っておきたい。

昼から雨の予報だったので、鳥納めの時より早めに開始。天気は曇り。

ホオジロ

最初に見つけたのはホオジロ。よく鳴くのでいるのはわかるが、茂みの中にいることが多いのでちょっと見つけづらい鳥。

 

アオジ

アオジも登場。動き回りながら、尾羽をパッと開いてはすぐ閉じることを繰り返す。そうすると白斑がよく見えるのだが、この行動にどんな意味があるのだろうか?

 

モズ

鳥納めでも出てたんだけど写真は撮れず。今回は撮影はできたがピンボケだった。写真はオスしか撮れなかったが、雌雄1羽ずつ確認した。

 

カワセミ

この川どころか水辺ではお馴染み。縄張り争いで鳴きながら飛び回っていたのでよく目立ち、結局この日は10回以上カワセミを見ることになった。

 

イソシギ

この日唯一のシギチ。お尻をフリフリ、首をピョコピョコ動かしながら歩き回る。

 

セグロセキレイ

この川で年中見られるセキレイセグロセキレイハクセキレイの2種。川ではセグロのほうが多いが、川から少し離れるとハクセキばかりになる。極端。

 

ダイサギ

今日もダイサギをよく見る。またどっかに集まっているのだろうか?脚の色からしてどちらも亜種チュウダイサギ

少し離れたところにもう1羽。なんかデカくね?と思ったが、脚の色からして亜種ダイサギ。そりゃデカいわ。

 

バン

鳥納めと同じ場所にいた。同じ個体かな?と思ったが今回は3羽だった。

 

カイツブリ

こちらも鳥納めと同じ場所。前回同様に1羽。同一個体かも。

 

ハクセキレイ

タヒバリ

川の周りの畑にはハクセキレイタヒバリカワラヒワツグミの声も聞こえる。

 

ムクドリ

電線にズラリと並ぶ。そういえば鳥納めのときはムクドリみなかったな。

ツグミ

撮っているときはヒヨドリかと思っていた。雨に濡れて印象が変わっていて間違えてしまった。なお予報では昼から雨となっていたが、10時半ごろには降り出した。

コガモ

雨は弱かったので鳥見は続行。コガモは7~8羽が見れた。オスが多い。

キセキレイ

ここにはほとんど冬しかいない。タヒバリも冬しかいないので、セキレイ類を4種見られるのは冬の間だけである。

 

カルガモとカワウ

鳥納めでダイサギが集まっていた場所。この日はサギの集団はなし。代わりに(?)カルガモが10羽ほどとカワウが1羽。

 

ダイサギ

集団はいないが2羽のダイサギがポツンと佇んでいた。後ろのカワウはさっきの個体。撮影中に飛び込んできた。

 

アオサギ

離れたところにはアオサギも。なんだかんだここにはアオサギが1羽、必ずと言って良いほどいる。

 

コサギ

サギ集団がいなかったので引き返すことに。雨も止みそうにないし。少し引き返すとさっきはいなかったコサギが3羽。成鳥と幼鳥かな?

 

スズメ

100羽はいそうなスズメの集団。これだけ集まるとものすごい声だが、こちらが近づくとピタッと鳴き止む。そして離れるとまた鳴き出す。ちょっと面白い。

 

亜種チュウダイサギと亜種ダイサギ

雨が強くなってきたのでそろそろ退散しようと思ったが、数羽のダイサギが集まっていたので足を止める。亜種チュウダイサギも亜種ダイサギもどちらもいる。やっぱり並ぶと体格差がすごい。そして脚の色が違うことがはっきりわかる。とはいえ脚の色は個体差も大きいのだが。

しばらく見ているとダイサギが集まってきた。次々と空から降り立ち、あっという間に集団に。全部で12羽。亜種ダイサギと亜種チュウダイサギが半々くらいかな?断言はできないが。

よく見ると、1羽の亜種ダイサギが狩りの最中に尾を震わせている。振動を与えて獲物を追い出そうとしているのか?

コサギでは脚を震わせて獲物を追い出す行動はよく知られているし、ダイサギでも、海外では水中の植物中に広げた足指を入れ、極めてゆっくり動かし隠れている餌生物を捕食したという例がある。これもそういった類の行動なのか?でも動かしているのは脚よりも体のほうである。そこに関してはちょっとトラダンスっぽく見える。

 

カワウ

この日最後に見た鳥は雨の中佇むカワウ。カワウの羽毛は水を弾きにくいそうだが、雨に濡れて体温が下がったりしないか少し心配になる。

 

この日はこれで終了。天気もあり鳥の出はよくなかったが、これは仕方ない。それでも鳥納めでも鳥初めでも、狙っていた鳥が出なかったのは少し残念。遠出したからといって、狙い通りの結果になるとは限らない。

某河川で鳥納め

かなり久しぶりに某河川を訪れました(某河川の記事はコチラ→)。今年の鳥納めをどこにしようか考えたとき、某河川に1年半くらい行ってなかった(最後に行ったのは2022年の春)のを思い出し、久しぶりに行ってみるか!と思い立った勢いのまま出発した。

 

到着は12時頃。もつ煮を食べてから鳥見開始。お昼時であり人は多くないが、鳥も多くないように見える。

イソヒヨドリ

最初に見れた鳥はイソヒヨドリ。いっつもここで見られる。この辺りはイソヒヨドリにとって住み心地が良いようだ。

 

ダイサギ

少し歩くとダイサギ。首を伸ばして直立不動。置き物みたい。

こちらにもダイサギ。明らかに狙いを定めていたので、タイミングを見計らってパシャリ。写真は上手く撮れたが狩りは失敗に終わった。

こっちにもダイサギ。狭い範囲に3羽のダイサギがいた。まあサギ類は集まることが多いから、この程度は珍しくない。それでも同時に何羽も見られると嬉しくなる。

あれ?ダイサギの足元に何かいる?

トモエガモ

コガモに似るが嘴基部に白斑があり、顔の模様がはっきりしている。トモエガモだ。コガモよりも警戒心が強く、20m以内には近づけない。付近にはカルガモが2羽いたが、他のトモエガモはいなかった。コガモに交ざることがあるというが、付近にコガモもいなかった。迷い込んでしまったのだろうか。まあ、カモ類ではよくある話である。

ここ3シーズン(20~21、21~22、22~23)はトモエガモの飛来数が多かったと聞く。筆者は21年の冬にも意図せずトモエガモを見つけたことがあり、飛来数が多いからかな?と考えていた。今季はどうなのだろうか?

そしてトモエガモの後ろで何かがモゾモゾ動いている。これはまさか?

タシギ

やっぱりタシギ。ここでの目標にしていた鳥だったので嬉しい。やっぱりタシギは良い。

予想していなかったツーショット。タシギはともかくトモエガモが見られるとはね。幸先の良いスタートとなった。

 

イソシギ

少し先の浅瀬にはイソシギ。ここではお馴染み。

 

バン

水際の茂みの中から現れたのは2羽のバン。バンもここではお馴染み。夏はいないけど。こちらに気づくとゆっくりと茂みの中へ戻っていった。

 

カイツブリ

茂みの中にはカイツブリも。この地点は身を隠せる茂みが多く、水深が深いので、カイツブリにとっては良い環境。

 

コガモ

茂みの陰に2羽のダイサギが降りたのが見えたので、よく見ようと近づくと、姿を現したのは5羽のコガモ(オス3メス2)。コガモはここにはたくさんいると思っていたが、そうでもないのかね?

メス。トモエガモと似ているが、こう見ると顔以外にも、体の模様も若干異なる。

 

アオジ

水際の茂みにはアオジも潜んでいる。鳴き声はよく聞こえるが、姿はほとんど見せない。この日は1羽が茂みの上に姿を見せた。

 

スズメ

ヨシの中から聞こえるたくさんのスズメの声。普段は姿を見るのが難しいが、今回は逆光でスズメがよく見えた。

 

カワラヒワとスズメ

カワラヒワの声がするので辺りを見回すと、電線に小鳥の群れ。そこにいたかとシャッターを切るとスズメが交じってた。君たち交ざることあるのね。

 

ネコ

ここには野良猫が多く、餌やりしてる人もいる(餌やりがいるからネコが居ついているのかも)。餌やりがいるが飼われているのではないので、ネコたちの状態は決して良いとは言えない。筆者も以前、隻眼の子猫をここで見たが、しばらくしていなくなってしまった。本来ネコは野外にいてはいけない生き物であり、こういう状況は無くさなくてはいけないのだが、まだまだ道のりは遠い。

 

カワセミ

以前も書いたが、この川は「やらせ棒」が乱立していた。この日も2本見かけたが、それでも以前に比べかなり減った。マナーの向上か、それともそういう人たちが鳥見を辞めたのか。棒など立てずとも、カワセミはいくらでも見られるし、写真も撮れるのになぁ.... 

ちなみにこの後、筆者はサギを見てるとき、こちらに向かって手招きしながら近づいてくるおじさんに遭遇した。どうせカワセミだろと思ったらやっぱりカワセミだった。得意気な顔をするおじさんに対し、この日すでに何度もカワセミを見ていた筆者はめちゃくちゃ薄いリアクションしか取れず、気まずい空気が流れてしまった。すみません....

 

セグロセキレイ

ハクセキレイ

ここではお馴染みのセキレイ。さえずりっぽい声が聞こえていた。イソヒヨとかも秋ごろにさえずりっぽい声を出すけどなんなんだろう?

 

タヒバリ

水浴びに来たタヒバリ。田雲雀の名前とは裏腹にセキレイの仲間。ここでは冬によく見られるが、ずいぶん久々に見た気がする。1年半来てなかったからね。

 

カルガモ

もはや水辺ならどこにでもいるといっても過言ではない。この川でも一年中見ることができる。2羽でいることもあれば、10羽ほどの群れでいることもある。マガモとか交ざってないか探してみたが、すべてカルガモだった。

 

ダイサギアオサギ

遠目からでもサギが集まっていることはわかったが、近づいてみると想像以上。20羽ほどのダイサギが集まっていた。一方アオサギは1羽しかいなかった。大きな河川では時折こうした光景を見るが、この川で見られるとは思わなかった。さっきからダイサギをよく見るとは思っていたが、こんな状況だったとは。

サギたちは集団で採餌しているが、これは餌が豊富な場所に集まっているというだけで、互いに協力的というわけではない。近づきすぎると互いに首をピンと伸ばし、嘴を上に突き上げて威嚇する。威嚇だけで収まる場合もあるが....

そのまま争いに発展してしまうことも多い。長い首と嘴を振り回し、相手に噛みつこうとする。時には三つ巴の争いになることも。それでもたいていの場合、どちらか一方が退くので争いはすぐに収まる。

採餌しながら闘争もする。ずいぶん忙しい。それにしてもこの喧騒の最中、平気な顔して採餌してるカルガモもすごいな。

↑の動画でもわかるが、ここには大きいダイサギと小さいダイサギがいる。体格差はこの通り。大きい方は大陸で繁殖し、越冬のため日本に渡ってくる亜種ダイサギArdea alba alba 旧和名はオオダイサギ or ダイダイサギ)で、小さい方は夏鳥または留鳥として国内で繁殖する亜種チュウダイサギArdea alba modesta)である。別種とされていた時期もあったようだが、現在は亜種とされている。

アオサギに追い払われる亜種ダイサギ。亜種チュウダイサギアオサギよりも小さいが、亜種ダイサギアオサギよりも大きいとされる(体重はアオサギのほうが重いらしい)。筆者もそのような印象を受けたが、その大きさにもかかわらず、このときこの場で最も優位に立っていたのはアオサギのようだった。近づいてきた亜種ダイサギアオサギが追い払うところは見られたが、アオサギが追い払われることはなかった。どうやらアオサギが確保している場所が一番良い場所のようで、アオサギの周りを亜種ダイサギが取り囲み、亜種チュウダイサギは外へと追いやられていた。亜種チュウダイサギはその体格差ゆえに、亜種ダイサギより劣位のようである。

 

コサギ

ダイサギたちから少し離れたところに佇んでいるのを発見。よく確認せず「どうせダイサギやろ」と思っていたら「ガアーッ」と鳴いたのでコサギとわかった。ダイサギは「カラララ....」と鳴くので、声が聞こえればわかる。

 

チョウゲンボウ

鳥見を始めて4時間。そろそろ帰ろうとしたときチョウゲンボウが現れた。この日は猛禽が見られずちょっと残念な気持ちになっていたのだが、最後の最後に見られて良かった。

 

この日はこれで終了。猛禽やシギチやカモをもうちょい期待していたが、時間も遅かったし仕方ない。それにトモエガモとサギの群れが見られたので充分である。久々に来たが、やっぱりこの川は良い。家から遠いのが難点だが、時間があったらまた来たい。

最後にもう一度トモエガモを見に行った。こちらに気づくとすぐに植物の裏ヘ。やっぱり警戒心強いなぁ....

2023年もありがとうございました。

皆様良いお年を。

S公園

鳥がそれなりに有名な神奈川県のS公園。筆者にとってはアクセスしづらい場所にあり、一度も行ったことがない。

バイト帰りにちょっと時間ができたので、ちょっと行ってみた。

公園には大きな池があり、鳥が居そうな雰囲気を漂わせている。しかしこの日は閑散としており、鳥の姿はまばらだった。

アオサギ

池のほとりで微動だにせず水面を見つめていた。狩りが見れるかもと思いしばらく見ていたが、数分経っても動きがないので諦めた。

 

ハシビロガモコガモオオバン

池の端の方で休んでいたり餌を食べていたり。それぞれ10~15羽ずつ。まとまっているのではなく、数羽ずつのグループがポツポツいる感じ。

 

キンクロハジロ

10羽ほどの群れ。全員もれなく休息中。

 

アカミミガメ

12月だというのにたくさん見られた。本当に寒さに強いのね。

 

バン

植物の陰から出てきたのはバン。成鳥・幼鳥1羽ずつ確認。

 

スズメ

向こう岸のヨシの中にチラッと見えた。鳴き声からして数十羽は居そう。

 

ダイサギ

岸辺近くで採餌中。白鷺はアオサギなどよりも、採餌の際に歩き回る気がする。分類上ダイサギアオサギと同じArdea属だけど。

 

カイツブリ

遥か彼方にカモでもオオバンでもなさそうな鳥を発見。大きさやシルエットからカイツブリだろうと思ったが、やっぱり。

 

池の周りには人工の川が流れており、よく見たら小さな魚が泳いでいる。メダカ?と思ったがなんかカダヤシっぽい....

 

カワウ

上空を通過するカワウの群れ。池の上辺りで降下したのが見えたけど、池に行っても見当たらなかった。こちらから見えない奥の方に降りたようだ。

 

モズ

池の周囲に植えられたヤナギの木の上に、メスのモズが止まっていた。もう高鳴きは聞こえない。

 

ドバトとキジバト

池の周りではドバトの群れが採餌中。少し離れたところにはキジバトも。キジバトはドバトに混ざってることもあるが、今回は別々に行動していた。

 

オオバン

こちらではオオバンの群れが上陸して食事中。オオバンって陸で採餌するときは必ず群れでいる気がする。

 

ハクセキレイ

成鳥と幼鳥の2羽で歩き回っていたが、こちらに気づいた成鳥は飛び去ってしまい幼鳥1羽に。ごめんね。幼鳥は逃げるそぶりすら見せずに採餌を続けていた。

 

ハシボソガラス

ボソはブトよりも頻繁に地上に降りる。降りてから餌を探すボソに対し、ブトは餌が無いと降りてこない。そのため開けた場所はボソの縄張りになりやすい。池の周りは開けており、ブトはほとんど見られなかった。

 

チョウゲンボウ

そろそろ帰ろうと来た道を引き返していると、5mほど先の地面から突然飛び出したのでかなりビビった。すぐそばのサクラの木に止まると辺りを見回す。こちらとの距離は10mもない。

サッと地面に降りると何かを掴んで近くの電柱へ。写真を撮って確認すると、バッタの仲間であることはわかったが、さすがに種類まではわからなかった。このとき狩りは3度見られたが、いずれもバッタの仲間を捕らえていた。

 

モズ

突如モズが現れチョウゲンボウを威嚇。チョウゲンは一瞬怯んだがすぐに落ち着いた。一方のモズは近くの木に止まって警戒を続ける。そりゃあモズからすれば早く立ち去ってほしいよな。

 

この日はこれで終了。時間が短い&遅かったのもあるんだろうけど、思ったより鳥が少なかった。この日確認した鳥は21種。少々物足りないと感じた。特に、池にマガモカルガモもおらず、コガモハシビロガモだけだったのは驚いた。隠れていただけという可能性が高いが。近いうちにもう一度行ってリベンジしたい。

2023年の振り返り

※写真多すぎ注意

2023年ももう終わり。今年も色々ありましたね。イクイノックスがあんな化け物みたいになるとは、去年は思いもしませんでした。筆者はドウデュースが再び頂点に立つ日を待っています。*1今回は恒例となっている1年の振り返り。

 

今年の鳥初めは近所の公園。毎年ここで鳥初めしてる。鳥初め以外でも、近所の公園には今年もよく訪れた。

以下は今年の近所の公園の記事一覧

2023年鳥初め

斑鳩と鬼蜘蛛と糸蜻蛉

春の訪れ

夜の公園

久々に近所の公園

近所の公園 in 8月

ルリビタキ2023年鳥初めより)

 

ホソミイトトンボ斑鳩と鬼蜘蛛と糸蜻蛉より)

 

トンボダニカに寄生されたコフキトンボ(久々に近所の公園 より)

 

ウチワヤンマの抜け殻(久々に近所の公園 より)

 

そして某遊水池にも何度も足を運んだ。春にキジがほとんど見られず、鳴き声もほとんど聞こえなかったのが残念であり、不安にもなった。そしてカムルチーカダヤシを見つけてしまった。

以下は今年の某遊水池の記事一覧

2023春の某遊水池

キジはいずこへ...

キジはいずこへ... その2 & ちょっとしたお気持ち

5ヶ月振りの某遊水池

オナガ2023春の某遊水池より)

 

タシギ(キジはいずこへ... その2 & ちょっとしたお気持ちより)

 

毎年恒例となっているオイカワの産卵。今年はちょっと遅めだったが無事に見ることができた。

イカワ(オイカワの産卵2023より)

 

今年はアユの撮影にも挑戦してみた。特に深い理由はなく、オイカワを撮るうちに他の魚も撮りたくなっただけである。しかしこのとき水生生物を撮る面白さと難しさを知り、その後カマツカを見たことで魚を見たいという気持ちが抑えられなくなり、カマツカを探しに行って無事に撃沈した

アユ(清流じゃなくてもより)

 

モクズガニカマツカを探しにより)

 

さらにゲンジボタルの撮影に挑戦したりもした。カメラの設定をいじくるのは久しぶりで、こんな撮影もできるのかと驚いた。

ゲンジボタルの光(ゲンジボタルより)

 

今年は博物館や水族館によく行った気がする。実際はそこまで多くなかったのだが、記事を分けているので記事が増え、その印象が強くなっていた。

恐竜博2023 その1(ついでに鳥見)

恐竜博2023 その2

恐竜博2023 その3

特別展「恐竜図鑑ー失われた世界の想像/創造」

いおワールドかごしま水族館 その1

いおワールドかごしま水族館 その2

いおワールドかごしま水族館 その3

海 ー生命のみなもとー

ズール・クルリヴァスタトル(恐竜博2023 その2より)

 

タマカイとネムリブカいおワールドかごしま水族館 その1より)

 

また、今年は特定の生き物や期間に特化した、今までとはちょっと毛色の違う記事を書いてみたりもした。

ホンセイインコ

蛾 ガ

糸を紡ぐもの

アカミミガメとアメリカザリガニ

トラツグミ

GWの思い出&近所の公園

ホンセイインコ(ホンセイインコより)

 

トラツグミトラツグミより)

 

アカミミガメとミシシッピチズガメ(GWの思い出&近所の公園より)

 

そしてここから先は記事にしてないネタ&したけどもうちょい語りたいネタである。

今年のライファークマタカシマアジオシドリ、ハチクマ、ツツドリ(推定)の5種。なんの偶然か5種とも4文字(*2)。ライファーではないがサシバの幼鳥も見れたし、ホンセイインコも何度も見た。シマアジ以外はバイトで東京へ行ったとき見つけたもの。バイトのついでとかでないと鳥見の時間がとれなくなっているのよね。

オシドリ

メス1羽でおり、近くに他のカモはいなかった。渡り途中に立ち寄ったようだ。

 

推定ツツドリ

虹彩や胸の横斑はよく見えなかったが、上尾筒や下尾筒に斑が見られることからツツドリと判断。あんま自信はない....

 

サシバ

最初はオオタカ幼鳥かと思ったが、顔つきが全然違うのでノスリかと思った。家に帰ってからサシバ幼鳥と判明。西表島で見たサシバ幼鳥とはだいぶ印象が異なっている。普通に飛んでいたが、まだ巣立ちからそんなに時間が経ってないのかも。

 

ホンセイインコ

記事にも書いたが、東京は大きめの緑地には大抵ホンセイインコが見られた。去年ライファーしたのが噓のよう。

 

甲高い声で鳴くハシボソガラスハシボソガラスが時々こうした声を出すのは知っていたし、動画も見たことあるけど、実際に見るのは初めて。

 

そしてなんかカワセミの威嚇の動画がバズったらしいが、実は筆者も同じようなシーンを撮影していた。しかしこちらは全く話題にならず。何がバズるかはよくわからん。

この2羽の睨み合いは20分近くも続き、最後は近くを通った人に驚いて2羽とも飛び去って終わった。

 

また、今年は4月から9月までの間、毎月スッポンを見ていたが、それはバイト先に川があったのが大きい。

4月のスッポン(キジはいずこへ... その2 & ちょっとしたお気持ちより)

 

5月のスッポン(GWの思い出&近所の公園より)

 

6月のスッポン

 

7月のスッポン(清流じゃなくてもより)

 

8月のスッポン(スマホで撮影)

 

9月のスッポン


ヘビは今年はアオダイショウのみ。でもイソシギに見つかって退散するところが見れたのはよかった。それと数年振りにニホンヤモリクサガメを見た。そして今年は蛙合戦を見逃した。また、写真を見返して、カナヘビの写真が多いのに全く記事にしていなかったことに気がついた。

アオダイショウを警戒するイソシギGWの思い出&近所の公園より)

 

ニホンヤモリ

家の近くの街灯の下で発見。和名にも英名にも学名にも、日本を意味する単語がある外来種。筆者は小学生の頃、何度かニホンヤモリを飼育していた。初めはすぐに死なせてしまったけど、水入れを用意したら長生きした。生き物にとって水がいかに重要なのかを知った経験であった。

 

ニホンカナヘビ

結構撮っていたのに全く記事にしなかった。いつでもどこでも見れるという思い込みだろうか?それに加え、逃げ足が速く撮影が意外と難しい反面、ぼんやりしているときは近寄ってもなかなか逃げないという習性のせいもあるかも。見てると思いきや見てないし、見てないと思いきや見てるのである。

 

推定ヤマアカガエル

バイト帰りに発見。喉や腹の模様を見てないから断言できないが、タゴにしては水かき大きいからたぶんヤマアカ。

 

ムカシツチガエル

こちらもバイト帰りに発見。関東~東北太平洋側のツチガエル集団は2022年にムカシツチガエルとして記載された。分布は重ならないが、見た目ではツチガエルとの区別はできないらしい。

 

ニホンアマガエル

こちらもバイト帰りに発見。実は成体のアマガエルを見るのは久しぶり。幼体は何度も見たし、鳴き声もしょっちゅう聞いてたんだけどね。

 

今年は魚を撮影することが多かった。オイカワ、アユ、カワムツナマズカムルチーソウギョカマツカカダヤシボウズハゼetc.... 川に行く機会が多かったからかな?毎年オイカワを撮り続けて自信がついたのもあるかも。特にカマツカボウズハゼは見れたのが嬉しく、川へ行くたびに探していた。

カマツカsp.

カマツカは見たかった魚のひとつで、見つけたらつい撮ってしまう。在来のスナゴカマツカではないっぽいのが残念だけど。

 

ボウズハゼ

縞模様ばかりと思っていたが、よく見ると微妙に違っており、意外とカラーバリエーション豊富。口をモフモフさせて藻類を食べる様子はとても愛らしい(動画はコチラ)。

 

アユのはみ跡

ボウズハゼを探しているときに見つけた。確かに笹の葉みたいに見える。2本でセットになっているのは、おそらく上唇と下唇でそれぞれ藻をそぎとったからだろう。

 

ボラ

なんとなく覗き込んだ川で、大きなボラが採餌中。動画も撮った

 

アカクラゲを撮影中にアカエイが通過した。野外で生きたエイを見るのは初めてである。

 

今年はトンボの写真を多く撮っていた。チョウは去年に比べあまり撮らなかった気がしていたが、写真を見返すとそんなことなかった。種数は少なかったが。

推定アサヒナカワトンボ

バイトで東京都西部を訪れた際に撮影。分布からするとアサヒナらしいけど....(参考:ネイチャーガイド日本のトンボ改訂版)

 

推定セスジイトトンボ

アユを探してたときに見つけたトンボ。図鑑(ネイチャーガイド日本のトンボ改訂版)で一生懸命調べてセスジの可能性が高いと結論付けた。

 

クロスジギンヤンマ

イカワを探してたときに発見。動画も撮った。今年はギンヤンマの産卵も撮ったし、ウチワヤンマの産卵も撮った。ただ、去年撮影したホソミイトトンボの産卵は見れなかったし、数年前に一度見て以来狙い続けているヤブヤンマの産卵は相変わらず見れていない。

 

種不明

ムカシツチガエルと同時に見つけた。羽化して間もないようで、模様が不明瞭で同定できず。

 

イチモンジチョウ

近所の公園で見慣れないチョウを見つけたのでとりあえず撮影。帰宅後にイチモンジチョウと知った。あまり飛ばず、木の周りをウロウロしていた。

 

カブトムシとノコギリクワガタ

カブトムシは東京で撮ったもの。クワガタはオイカワの記事に上げたのと同一個体。カブト・クワガタのような王道は、なんだかんだ見つけるとテンションが上がる。

 

ヤブキリsp.

実は毎年撮影している。ヤブキリは成長するにしたがって高い所に行くから、幼虫の時期以外はあまり見かけない。小さな生き物は撮影が難しいが、ヤブキリは食事中はあまり動かないので何度も挑戦できる。人の目を気にしなければ。

 

ムネアカハラビロカマキリ

2年振りのムネアカはバイト先で見つけた74mmのメス。この後持ちかえって標本に。30cmを超える長さのハリガネムシが入っていた。

 

クビワキンクロ

そして扱いづらいこいつ。毎年1羽しかいないからたぶん同一個体なんだろう。何歳なんだ?

 

今年の初めは順調に記事数を増やしていたが、後半は失速してしまった。バイトが忙しくなったからね。納期が近づくと早上がりとかさせてもらえなくなる。良い時期に鳥見に行けない....

 

エナガ

鳥納めと鳥初め、今回は何処にしようかな?

 

*1:2023. 12. 25 追記

ドウデュース×武豊有馬記念制覇!筆者の願い通り再び頂点に立ちました!

相変わらず良くないスタートからの後方待機、そして3〜4コーナーの鮮やかな捲り。粘るタイトルホルダーとスターズオンアースをゴール手前できっちり差し切って勝利。まさに逆襲の末脚。

初めてドウデュースを知った朝日杯FSから2年。今年は上手くいかないことばかりだったけど、最後の大一番で魅せてくれて本当に嬉しいです。

ダービー馬とレジェンド騎手の見事な復活劇!最高のクリスマスプレゼントとなりました!

*2:2024. 1. 25 追記

年末にヤマセミを見ました。年内に追記する予定がすっかり忘れていました。これで2023年のライファーは6種になりました。やっぱり4文字....

5ヶ月振りの某遊水池

※長文&写真多過ぎ注意

GW以来の某遊水池。そろそろ冬鳥が見られるのではと思い行って来ました。

GWの記事はコチラ→GWの思い出&近所の公園 - コミュ障カラスの生き物ブログ

 

アキアカネ(オス)

たくさん飛んでいた代表的な赤トンボ。すっかり赤く色づいている。連結・産卵も見られた。

こちらはメス。アカネ属はよく似てるから捕まえてみないと自信がない。今回は全部アキアカネでした。また、シオカラトンボやウスバキトンボっぽいのもいた。

 

トノサマバッタ

やはりデカい。この個体はメスなので特にそう感じる。筆者の近所では見られないため特別感がある。

 

カルガモ

10羽前後のグループが1つと、2羽で行動してるグループが2つほど見られた。マガモハシビロガモが混ざってないか注意して見ていたが確認できず(マガモはだいぶ後に1羽のみ確認した)。まだ早かったか?

2羽は上陸してアレチウリの葉を食べている。カルガモはほとんど何でも食べるが、アレチウリも喰うのか。知らなかった。

 

コガモ

池のほとりで数羽が休息中。コガモもまだ来てないのか?と思ったが....

植物の陰にこんなにたくさん。20羽以上いるだろう。コガモはいつも通り来ていたことに一安心。

 

ダイサギ

池の真ん中で採餌中。この池にはこの1羽のみだった。

 

コサギ

植物の近くに4羽。採餌してたりじっとしてたり。

 

チュウサギ

コサギのすぐ近くでじっとしてた。久しく見てなかったので「コサギくらいの大きさのダイサギ?」と脳がバグを起こしていた。よく見れば嘴が短いのでわかる。4羽確認。

 

アオサギ

ぽつんとアオサギ。ここに佇んでいるのはよく見かける。

 

カワセミ

水辺ではお馴染みの鳥。この日は風が強めで、止まり木が揺れて大変そうだった。

 

スズメ

姿はほとんど見えないが、ヨシの中からたくさん声がする。おそらく数十羽はいるだろう。

 

ホオジロ

スズメの声に混じって時折聞こえるホオジロの声。わずかな時間だったが、藪の中から姿を見せてくれた。

 

モズ

高鳴きで縄張り宣言中。風に吹かれて羽毛が逆立ち、ちょっとトサカっぽくなってる。

 

アカミミガメ

ここで最も多いカメ。今回はスッポンは見られず。このカメ、よく見ると甲羅が脱皮中。

 

ミサゴ

突然カモが慌ただしく泳ぎ始めたので上を見ると、案の定猛禽。ここでミサゴを見るのは久しぶり。

 

池を一通り見たので場所を移動する。

カワウ

木の上にはたくさんのカワウ。30~40羽はいるだろうか。カルガモに混ざって泳いでいるものもいた。

 

アオサギ

こちらは杭の上でぽつん。先ほどのと合わせて、この日見られたアオサギはこの2羽だけだった。

 

コサギ

チュウサギ

ダイサギ

白鷺トリオ。この日は白鷺をよく見る日だった。特にダイとチュウはあちらこちらに見られた。

稲刈りが終わった田んぼで獲物を探すダイサギ。こういう場所で見られるサギと言えばチュウサギアマサギか、あるいはアオサギかといったところだけど、ダイサギもやって来るのね。

 

モズ

こちらでも高鳴き。それだけでなくぐぜりも。ウグイスなども秋にぐぜりを聞くことがあるけど、なぜだろう?

 

イソヒヨドリ

こちらはさえずってた。なぜ秋に?ちなみにイソヒヨドリはメスもさえずる。2年前は同じ場所でメスがさえずってた(→渡り鳥を狙いに.... - コミュ障カラスの生き物ブログ)。

 

トビ

ふと見上げると空を舞っていた。カモやサギは上空を気にしたりするんだが、このとき筆者の近くにいたのはカワウだけ。カワウがほとんどノーリアクションだったので気づくのが遅れた。

 

トノサマバッタ

こっちにもトノサマバッタ。こちらは緑色型のオス。メスより小さいが、それでもクルマバッタモドキのメスくらいありそうに見える。

 

ジョロウグモ

セセリチョウ?を捕食していた。それにしてもオスとメスの体格差よ.... オスは一度メスに近づいたが、すぐに離れてしまった。

 

ガの一種

コスモスの花から吸蜜。ヤガの仲間にも見えるけど結局わからなかった。

 

アオモンイトトンボ

スジエビ

池の近くにはビオトープが。見た目は植物が多めの人工池って感じ。アオモンイトトンボやギンヤンマが見られた。遊水池とつながっているとのことで、オイカワやフナ、スジエビらしきエビが見られたほか、シジミの空殻もあった。そうした水生生物を狙ってカワセミも飛来していた。

 

上の写真にも写っているが、ビオトープ内にはメダカも.... ん?メダカ?なんか違和感を覚える。

近所の公園で撮影したメダカ(下)との比較。逆三角形に近い体型、上向きの口、後方寄りの背ビレなどメダカによく似ている。しかしメダカは普通、背中に太い縦帯がある(無い個体もいる)が、このビオトープ内の魚には無い。また、尾ビレが丸いようにも見える。どうやらカダヤシのようだ。断言はできないが。

カダヤシ

捕まえてじっくり観察すれば断言できるんだが、ここは生き物の採集が禁止されている。採集禁止にすれば希少生物を守ることができるが、彼らのような外来生物も守ってしまうリスクもある。一筋縄ではいかない問題である。ここ、ブラックバス(おそらくオオクチバス)やカムルチーもいるんだよなぁ....

 

イカ

遊水池のそばを流れる川を覗くとオイカワの群れ。どこにでもいるな.... ちなみにここはオイカワの産卵を撮影した河川、そしてアユを撮影した河川と同じ水系である。

イカワの記事はコチラ→オイカワの産卵2023 - コミュ障カラスの生き物ブログ

アユの記事はコチラ→清流じゃなくても - コミュ障カラスの生き物ブログ

 

イカワとカマツカの一種

イカワの近くで何やらモソモソ動いていると思ったらカマツカだった。以前あれだけ探しても見つからなかったのに、こうもあっさり見つかるとは....

カマツカの記事はコチラ→カマツカを探しに - コミュ障カラスの生き物ブログ

上の記事にも書いたが、カマツカは2019年に3種に分けられ、東日本に分布するのはスナゴカマツカPseudogobio polystictus)とされた。しかしアユの放流に混じってカマツカPseudogobio esocinus)も東日本に入り込み、交雑もしている。筆者が多摩川水系で見たカマツカsp.はカマツカP. esocinus)っぽい見た目をしていた。この川のカマツカはどうなのか、多摩川水系のものと比較してみる。

上2枚が多摩川水系。下2枚が今回撮影したカマツカの一種。スナゴカマツカカマツカに比べ、吻が短く、口ひげは長い傾向があるという。今回のカマツカは吻は短いようにも見えるがはっきりしない。口ひげはあまり変わらないように見える。また、スナゴカマツカは暗色斑が不明瞭で小黒点は数が多く明瞭(カマツカはどちらもぼんやりしている)とのことだが、言われてみればそう見えなくもない程度の差である。

上が多摩川水系、下が今回のカマツカカマツカとスナゴカマツカのその他の違いは、胸ビレの形、口唇の乳頭突起の発達具合、肛門と臀ビレの間の鱗の数などがあるが、それらは今回の写真では全くわからない。多摩川水系のものに比べれば多少スナゴカマツカっぽく見えるが、スナゴカマツカとは言い切れない。同じ水系にカワムツがいるし、ブラックバスもいるのだから、純粋なスナゴカマツカではないだろう。東京都内においては純系のスナゴカマツカは見つかっていないらしく、東日本の他の地域でもあまり良い状況ではないっぽい。

 

フナの一種

川の淵にはフナの幼魚の群れ。すごい数。100匹はいそう。

 

ボウズハゼ

石の上に何やら細長くてシマシマなものが貼り付いており、最初はゴミかと思ったが、よく見るとモソモソ動いていたのでボウズハゼだとわかった。実際に見るのは初めてだが、テレビで見たときの印象が強すぎて忘れられなかったのよね。

10匹近くが数個の石の上で採食していた。アユと同じく石の上の藻類を食べ、アユの友釣りにかかることもあるとか。そういえばこの川にアユは来るのだろうか?水系は同じだから来てもおかしくないけど(追記:アユいました)。

この後筆者がカマツカに気をとられ、数分間目を離した隙にいなくなっていた。

 

本日はこれで終了。冬鳥はコガモマガモくらいであり、まだ早かったようだ。また、ツバメが2羽ほど残っていた。ノビタキとか見れるかもと思ったが甘くなかった。

鳥見のつもりだったが、鳥以外も目に入るようになってきていて、自分の興味の幅が広がっていることを実感した。

カマツカsp.とボウズハゼ。この2種が本日の個人的ハイライト。

 

2023.10.18 追記

アユいました。1週間ほど経ってから見に行くとアユの群れが見られた。それに加えカワムツやメダカ(ミナミメダカ?)も。やっぱりアユはボウズハゼと生息環境被ってるのかも。